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堀本裕樹, 田丸雅智 / 双葉社 (2件のレビュー)
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のりぴー
すごく読みやすくてページがさらさらと進んだ ショートショートというと、星新一を思い出すが、田丸氏のショートショートは、短い純文学といった印象 ストーリー性もさることながら、情景描写が美しく、まさに自分…の思い出を呼び起こしてくれるようなお話の数々だった そして、自分なりに俳句も味わってみる 五七五だからこそ、世界は広がる 堀本氏と違った捉え方を僕はしているものもあって、俳句の可能性を感じた まるで、宇宙旅行だった続きを読む
投稿日:2023.05.18
project万巻
俳人の堀本さんが一般から俳句を募集し、その句をもとに田丸さんが、ショートショートを作った、という一冊です。 なかなか面白いですよ。もともと俳句って、詠む人の想像力を刺激するものなので物語を引き出しやす…いのかもしれませんね。そして田丸さんのスタイルと俳句の相性も良さそうな気がします。ショートショートというと星新一さん、江坂遊さん、筒井康隆さん、阿刀田高さん、あたりの作品が有名ですが、この4人の作品は面白いのは当然ですが、ブラックでビターな部分がかなり強いんですね。皮肉が強い、というか。 対して田丸さんというのはゼロとはいいませんが、ブラックな要素は薄いですね。読後感さわやか、という作品がほとんど。特にこの俳句をもとに書かれた作品集はその傾向強いですね。ご本人の性格もあるでしょうが、世代的なものもあるのかな?1987年生まれだそうです。私の思い込みかもしれませんが、このあたりの世代って、ほんと優しい人たちが多いですよね。 『弾き蛙』 不眠に悩む青年が同僚からG線錠のマリアの楽譜を渡される。同僚の指示通りに水をはった風呂桶の中に楽譜を浸しておいた。朝目覚めて風呂を覗いてみると、あらびっくり!!!!!!という話。 『ムクドリ合唱団』 ムクドリの大量発生に悩むある地方都市の市役所に老人が現れる。騒音問題を解決するという。老人はムクドリの集まっている場所へ向かった。そして手にしていた指揮棒を振りはじめた。すると、ムクドリたちのは一斉に・・・・・・・。という話。 『ペーパーノイズ』 ペーパーノイズとはラジオ放送中にアナウンサーが紙をめくるときにする音のこと。トークの最中に聞こえるぺらっ、ぺらっ、という音ですね。ある女性DJのペーパーノイズは不思議なチカラを持っていて、ペーパーノイズの音を聞いたリスナーは時間をさかのぼることが出来る(ように錯覚する)。で、ある男から、後悔に満ちたハガキが届く。DJはいつもは1枚とか2枚くらいしかめくらないんだけど、その時だけは、ゆっくりと何枚も紙をめくる。ぺらぺらぺらぺら・・・・。すると、ラジオを聴いていた男の部屋のドアを叩く音がして・・・・・・という話。 2017/12/02 07:11続きを読む
投稿日:2018.01.04
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