【感想】阪堺電車177号の追憶

山本 巧次 / ハヤカワ文庫JA
(25件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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11
5
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0

ブクログレビュー

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  • pukuchans

    pukuchans

    住吉さん行くのに乗る電車です。
    昭和8年から平成29年までを短編で繋いでいます。
    えらいコテコテの大阪弁やなぁと思いながらよみはじめましたが、ほのぼのとした中でちょっとした事件も起こり、とても面白かったです。
    読んでたら急にちく満そば食べたくなりました。
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    投稿日:2024.02.11

  • DJ Charlie

    DJ Charlie

    作中で流れる時間は、約80年間にも及ぶ。80年間以上も走り続けた電車と、そこに縁が在った人達の物語ということになる。
    大阪市の南側から堺市に軌道を敷設している阪堺電気軌道が在る。併用軌道(路面電車)区間が多いが、一部は専用軌道になっている。この阪堺電気軌道では、「昭和一桁」に登場した車輛であるモ161形が非常に長く使われている。2023年現在も未だ残っているという。
    本作は、このモ161形の1輛である「177号」が、「少し年配のおっちゃん」という具合に擬人化され、長く働き続けた“人生”を振り返る部分が冒頭に置かれた6つの篇にプロローグとエピローグが添えられる。各篇は昭和一桁の頃から平成までの様々な時代に沿線で繰り広げられる挿話である。
    6つの篇は昭和8年、昭和20年、昭和34年、昭和45年、平成3年、平成24年で、プロローグとエピローグは平成29年と時期が明記されている。各々の篇の時期の世相を反映しながら、様々な人達の層我が展開するが、各篇の作中人物に相互にかかわりが在る、または同一人物が登場しているというのも在る。曾祖父母、祖父母、父母、息子や娘、その子達と4世代か5世代の人生を運んで来たような電車の周辺の物語が実に味わい深い。
    本作を読むと、未だ在るらしいモ161形を眺めに行ってみたくなる…また本作は、短い期間の連続テレビドラマか何かのような風情も在るかもしれない。読んで、深い余韻が在る作品だ。
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    投稿日:2023.09.13

  • hito-koto

    hito-koto

    このレビューはネタバレを含みます

     大阪を走る阪堺電車177号は昭8年から平29年、85年の歴史を。昭8.4、昭20.6、昭34.9、昭45.5、平3.5、平24.7、平29.8の時代の節目節目の世相を電車、運転士、乗客の視点から綴る物語、連作短編集。昭8年、昭20年は想像の世界ですが、昭34年以降は、ああそんなことがあったなと時代を思い出しながら楽しみました。山本巧次「阪堺電車177号の追憶」、2017.9発行。

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    投稿日:2023.05.17

  • そうじん

    そうじん

    阪堺電車はあまり馴染みがないが手に取る。
    地名があんまり分からんので、
    いまいち入り込めず。
    ストーリーは一癖ある内容。
    オチを求める大阪らしい展開かと…

    住吉さん行く為に久しぶりに乗ろうかな。

    投稿日:2022.12.29

  • みんみん

    みんみん

    こどもの頃、阪堺電車の沿線に住んでいた。駅名や沿線の雰囲気が、よみがえり、懐かしい思いで読み進めた。車両177号の思い出として昭和初期から平成までを繋いでいく。6つの短編の主人公も少し接点を持ちながら、話が進む。「財布とコロッケ」で、出会った二人は後に結婚し、そのきっかけを作った小学生はのちに電車の運転手になる。「防空壕に入らない女」では、学徒動員で女子学生運転手となった雛子と防空壕に入らなかった信子の出会い、「25年目の再会」で、なぜ、防空壕に入らなかったのかがわかり、「鉄ちゃんとパパラッチのポルカ」で、実はその後も二人の仲は続いていることが描かれている。177号の最後は、結婚した2人が始めた洋食屋50周年の店を飾ることになる。どの話しも、ニンマリしたり、えっ!そうだったの?と驚いてみたり。うん、涼しくなったら乗ってみよう、阪堺電車。路面電車に揺られて見たくなる話が満載。続きを読む

    投稿日:2022.08.13

  • ゆりこ

    ゆりこ

    チン電走ってるこの辺に住むの憧れて、遂にその夢叶い、そしてこの本に出会い、さらにこの辺が好きになり。今では、ちょっと車輌にも詳しくなり。大阪の忙しないイメージとはかけ離れた、ノロノロ走るチン電にのんびり穏やかな住人さんたち、好きだな。続きを読む

    投稿日:2022.02.26

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