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桜木紫乃 / 幻冬舎文庫 (29件のレビュー)
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総合評価:
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himawari-himawari
ずっと亮介に肩入れして読んでいたので、紗希が現れたことによって亮介の人生の歯車が狂っていくのではと心配だった。 そして、終盤も終盤、思いがけない結末にびっくり! しばしボーっとしたり、タイトル見返した…り、余韻にひたったり。続きを読む
投稿日:2024.03.09
みたらしだんご
このレビューはネタバレを含みます
普段ミステリーは手にしないけど、気になってた桜木紫乃さん初めまして本。全体的に暗くてどんよりした、いつ何が起こるかわからない空気感。それが作品全体に緊張感を与えてくれてる。 2人の視点から語られる形式だけど、あくまでそれぞれの視点で都合のいいところだけ語ってるから、ほんとのところはわからない部分も多い。 芸能界で活躍することを夢見ていた紗希。その真面目すぎる性格がゆえに苦しい思いもしてきたんだろうけど、かなりやばい。書かれてないだけで紗希はほかにも殺人や自殺のほう助をしてきてるんじゃないかと思ってしまう。しかもそれを「愛」と捉えてるあたり。捕まっても反省することはないだろうな。あくまで自分の信念は貫いてる。 亮介はひたすら翻弄される人生。女の力でのし上がり、女によって狂わされる。ある意味自分がないのかもしれないけど、不憫な役どころ。 ラストの展開に思わず「えっ」と声が出てしまった。おもしろかった。
投稿日:2024.02.04
灯(ともり)
天気や街の雰囲気の描写がうますぎる。暗くて重い新潟の空がはっきりと想像できた。主人公の男性の境遇がきつく、また途中から出てくるもう一人の主人公である女性のこれからについても想像するとぞっとしてしまう。…私はこの女性のキャラが途中からブレたように思えたが、そうではなく「最初からどこか壊れていた」が正しいのかもしれない。私が読み取れていなかった可能性もある。幸せとは何か、愛とは何か、とありがちなテーマかもしれないが、その普遍のテーマに対する一つの答えを得たような気がした。 読んでる間感じたのは、胸に重く垂れ込める不安感や真綿で首を絞められるような絶望で、これがちょっと癖になる。とにかく文が上手い。読みやすく、比喩も上手いのに鼻につく表現がないのはすごい。 半分に差し掛かって以降は一気に読んでしまった。 そして、タイトルの回収が美しかった。続きを読む
投稿日:2023.12.27
兎
次こそはと思い続けて芸能界に居続けたさき 凄腕経営者の妻を突然事故で亡くす亮介 どちらの置かれた立場も確かに苦しくて辛い でもどうしても共感も出来ず、2人をまっすぐ見つめられない。 さきのその才能があったなら今までにもっと いかせたはずと思ったり…でもそれは吉田プロや小木田の死があったからこそなのか。 幸福のまま死をと思う紗希がそれを愛と思うのは確かにそれは愛とは呼ばない。
投稿日:2023.09.24
りんね
読了後にタイトルを二度見した。 一言でいえば「すごい愛」なんだけど、個人的にはこれは愛とは呼べない。
投稿日:2023.09.04
リーベル
"幸福に浸って死にたい" ある意味究極の願望 それを叶えてあげることを愛と呼べるのか? 思いもよらない結末に圧倒される この願望を理解できる人は沢山いると思うし、私もその一人かもしれない…
投稿日:2023.05.09
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