【感想】郷里松島への長き旅路

西村京太郎 / 角川文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • かみ

    かみ

    特攻隊の話をベースにした人間の感情や機微をしみじみと感じられる小説でした。
    同じことを繰り返し繰り返し書かれているのは少し気になりましたが全体としていいお話でした、

    投稿日:2022.09.20

  • おじまゆうや

    おじまゆうや

    ○墓石の謎を解くと見えてくる、戦時の異常さと男の苦悩。
    雑誌「ジャパン21」でフリーライターをやっている森田は、取材で降り立ったJR松島海岸駅から足を延ばして、奥松島K町まで向かった。すると墓地の中に、ひときわ周りの墓よりも大きい「立川家之墓」がぽつんと立っているのが目に入る。立川勝利氏が関係している墓ということはわかったものの、住職や町長に聞いてもあまり多く立川家に関する情報が得られない。すると、その立川勝利が東京で殺されたというニュースを目にし…

    一方、立川の殺人事件を追っていた十津川は、森田と連携して立川が殺された謎を探そうとする。一千万円の預金があることを突き止めるも先に進むことができないでいたが、実は特攻隊員であった立川が戦死したと思いきや、生きて戻ってきていたことを突き止め…!?

    墓石の謎を解くと見えてくる、元特攻隊員の来歴と苦悩。
    特攻で死ぬことに疑問を持っていた立川を煙たがっていた首脳陣はいただろうが、戦死したとなればこれ幸いと厄介払い。これを立川の地元は軍神として崇め奉る。ところが生きていたとなれば話は別で、なぜ生きているの、とざわついてしまう。それはそれで非国民として見られてしまうのであれば家族も本人も生きづらくなってしまうのは間違いない。
    この殺人は何とか故郷に、自分ではない家族の墓を建てたいという思いが生んでしまった。そんな悲しい事件を解き明かす十津川やライターの森田は、きっと、最後は墓前にそっと手を合わせたのだろう。
    続きを読む

    投稿日:2018.05.20

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