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佐伯啓思 / 朝日新書 (4件のレビュー)
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PEN_F
ふだん何気なく使っている「自由」「平等」「民主主義」「立憲主義」「国民主権」などの言葉は、実はその国の人々の「死生観」「自然観」「歴史観」などと深く結びつけて捉えるべきで、表層的に考えてしまうとあたか…も一般的で普遍的な原理だと捉えかねない。そしてそういう理解の仕方は非常に危険である、という筆者の主張はわかりやすい。 ちょうど衆議院選挙のときに読んだので、余計にしっくりきた。続きを読む
投稿日:2018.09.04
パンダの眼は何かたくらんでる
濃い書籍だわ・・・時事評論思うておったら大間違いやぞ。 佐伯氏の思想が随所に炸裂しておる。 10年以上かければ、ワシのような阿呆でも読み方を 覚えるもんやな。いつの間にかお迎えが近うなってしもたわ も…うちょい深い読み方できんかな続きを読む
投稿日:2018.04.13
notanumber
そもそも民主主義って何なの、ホントにそれでいいの?とは思うが、じゃあどうあるべきなのかという答えを持つ人は少ない。日本国憲法も然り、戦争は反対だけど、どの部分がどう問題なのか、一筋縄ではいくまい。色ん…な人の色んな意見を聞いて、色々考える他あるまい。続きを読む
投稿日:2017.07.24
「おやっさん」
憲法・民主主義・自由・平等・基本的人権・博愛などなど、結局、すべて西洋発の「観念」を日本社会が受け入れ、借り物として運用しているか、という自覚が必要だろうと筆者は言う。 このようなことは、一貫して述べ…られている。 一神教であるユダヤ・キリスト教が育んできた価値観、その前のギリシャ・ローマの価値観からなる、西洋社会の価値観と、日本人が歴史的に育んできた価値観とは、根源的に異なるものであり、彼らが構築した、憲法・民主主義・主権なる観念をきちんと分析し、もうそろそろ日本人の歴史観・自然観・死生観にあった政治制度を作るべきだろうということだ。 しかしながら、ギリシャの民主制度でソフィストが行ってきた政治論争の手法は、あくまで、空虚の議論に陥ってしまう。論争の手段であるロゴスとは、構造的にそうなってしまうという。特に、開かれた「場」における論争は大いなる嘘の積み重ねとなってしまう。 結局、ソクラテス・プラトンが守ろうとした政治の対極にある哲学的思考・論争が重要となってくる。 最後に、究極の主権者たる一個人が歴史観・死生観・自然観を共有しながら、ユーモアや皮肉にまぎれて、なかなか公然とはいいにくい本心を伝える会話空間をその社会がきちんと持っているのかがもっとも大切なことだと締めくくっている。 蛇足で申し訳ないのですが、現代におけるあまりにも皮相的で・刹那的で・享楽的な情報流通空間に身を置けば置くほど、人生つまらなくなるので・・・(涙・笑・・・)続きを読む
投稿日:2017.05.27
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