【感想】心中天浦島

栗本 薫 / ハヤカワ文庫JA
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
2
0
1
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • ま鴨

    ま鴨

    栗本薫と言えば「グイン・サーガ」、というイメージの人が多いんじゃないかと思いますが、この時代にしてはハードなSF書きでもありました。
    80年代前半の栗本氏の短編を集めた作品集です。タイトルは、文楽でお馴染み「心中天網島」のパスティーシュ。

    が。「心中天網島」をモチーフにしているかと思いきや、内容的にはほとんど関係無し。
    表題作は、「ウラシマ効果」をモチーフにした悲恋もの。心中と言えば心中だし、作品に込められた問題意識は正に直球王道SFそのものなんですけど、うーん、古い・・・(-_-;
    収録されたどの作品も、主題となるアイディアは現代でも十分通用するSF的な問題意識に貫かれたものです。鋭いセンスを感じます。が、何故か全編に独特の「古さ」を感じてしまうのは、後書きで作者自身が言及している通り「ロマンチックさ」を追求したためか?
    鴨の全く個人的な感想ですが、叙情性を追求したSF作品は、古びるスピードが早いような気がします。作品が古びるスピードが早いというよりも、読者である自分が枯れるスピードが早い、ということなのか?ヽ( ´ー`)ノ10代の頃に読んでいたら、たぶん全く異なる印象を得たのではないかと思います。うーん、若いうちに読んでおけばよかったなー。
    続きを読む

    投稿日:2017.04.19

  • nekobeck

    nekobeck

    昭和のSFです。どこかノスタルジックで、でも当時の”SF短編らしくありたい”というこだわりをしっかり感じさせてくれる短編集です。コンピューターのインターフェイスが、さすがに時代がかっているのですがそこはご愛嬌。続きを読む

    投稿日:2011.03.17

  • ぷらりん

    ぷらりん

    昔『グイン・サーガ』を熱烈ファンな友だちから借りて数冊読んだけれど、どうも私にあれは性に合わなかった。それ以来の、本当に久しぶりの栗本薫。『グイン~』とは違って、収録されている7篇すべてが、私好み!棄てがないというか。ロマンティックなSF短編って本当に好きだなあ。いくつかの作品は読んでいて竹宮恵子のSFコミックを連想してしまったけれど。それにしても、作者の後書きを読んで昭和56年には文庫本ってコーヒー一杯分だったんだ!なんと羨ましい!!(しかし今「シャールくん」なんて分かるのかしらん)続きを読む

    投稿日:2010.10.22

  • カンノ

    カンノ

    珠玉、とか帯みたいなこと書くの嫌いだけど、全部が全部面白い!
    栗本先生最高です!
    新装版には、初収録の、あんまり栗本先生らしくない短編も入っててお得な感じ。
    これぞ、SF。

    投稿日:2010.05.29

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。