時間のないホテル

ウィル・ワイルズ, 茂木健 / 東京創元社
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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ブクログレビュー

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  • 黒い☆安息日

    黒い☆安息日

    このレビューはネタバレを含みます

    ホテルという空間に閉じ込められた男の物語。
    つまり密室モノ…なのだがその密室は無限の空間的拡がりを見せており、閉塞感がなんとも独特なのである。

    その独特な閉塞感と、ビジネスホテルチェーンの無機質無個性感が楽しい。ただ、日本のホテルチェーン店よりは、なんとなく贅沢やねんなぁ。この物語を東横インやらアパなんかでは展開できないと思う。閉塞感が本当の意味での閉塞感しか考えられず、あの無制限な空間拡大が当てはまらないねんなぁ。

    後半はホラーアクション的な力技になってしまうのだけど、それも含めてなかなか楽しかった。力技がないと、幻想小説にありがちな、現実と夢幻のはざまのゴチャゴチャ描写でなんとなくウダっと終わってしまっただろうから。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.11.04

  • winder

    winder

    『SFが読みたい』で評判良さそうなので手にとってみた。著者自らが本作を「J・G・バラードが書き直した『シャイニング』」と言い表している。\nJ・G・バラードを読んだことがなんだけど、「いやいや、なんで書き直しちゃったかなぁ。。」手厳しいクリストファー・プリーストが絶賛とあるが、俺的にはスティーヴン・キング絶賛と同じ扱いに決定!続きを読む

    投稿日:2018.12.25

  • dongurinomori

    dongurinomori

    最初から最後まで、
    文章が全て映像で頭の中に入ってくる感じでした。
    この本を読み終わっても
    私はやっぱりホテルが好きです。

    投稿日:2018.12.03

  • ちょ

    ちょ

     これは何の話なの? と聞かれたら、どうこたえてよいのか悩むタイプの小説。ホテルに泊まった時、あるいは見知らぬ大きな建物に初めて足を踏み入れた時。この廊下がどこまで続くのだろうと感じたことはないだろうか。
     無限に続く廊下、終わらない非日常。

     主人公は世界中で開催されているコンベンションに出席している。
     それらは大抵複数日で開催され、コンベンションのたびにホテルに泊まっている。主人公はホテルの生活を愛している。

     そして、主人公はいつまでも扉が続く廊下に迷い込むのだ。
     これがどんな物語なのか予想できない方向性と、それでもぐいぐいと先に進ませる魅力的な展開があり。本当に時間のないホテルにいるような気持になってくる。

     見知らぬ建物でワクワクするタイプの人にオススメしたい。
    続きを読む

    投稿日:2018.10.10

  • kaonio

    kaonio

    「時間のないホテル」(ウィル・ワイルズ : 茂木健 訳)を読んだ。『永遠にホテルに取り込まれて生き続ける』という何とも魅惑的な申し出に(妻も息子もいなかったら)飛びついてしまうかもしれない。悪魔との剣呑な取引だとわかっていてもである。そのくらい私はホテルが好きだな。あー面白かった。続きを読む

    投稿日:2018.07.06

  • chibipikanohon

    chibipikanohon

    メインテーマである大規模ビジネスチェーンホテルの不条理さよりも、背景となっている展示会・見本市いわゆるフェアビジネスの不条理さのほうが際立って面白かった。フェアビジネスを扱った物語を読むのは初めてだったが、ビジネス的な高揚感・祝祭感と、ものすごい徒労感(最果てのような場所・広大な会場・山のような資料・恐ろしいまでの勧誘)とが同時に存在するフェアビジネス会場は、現代のビジネスパーソンがカオスに巻き込まれるにはきわめてふさわしい舞台だと感じ入ったし、そこで起きるいろいろなトラブル、中でも個人情報を提供しまくった結果、主催者側から受ける制裁などは肝が凍る思いだった。
    前半はこうした不条理に巻き込まれる主人公が徐々にぼろぼろになっていく様子がじっくりと描かれ、不安で陰鬱な気分が澱のように溜まっていく。だが後半、舞台がホテル内に移り、ホテル内の秘密が明らかになって、「人間の思惑を超えて自己増殖するホテル」というような物語に収斂していくに連れて、せっかく前半で作り上げた気持ち悪さが解消され、何だか既視感のある、わかりやすい建築モノホラーになってしまったのが残念。興味がそれてしまって申し訳ないが、常々フェアビジネスのへんてこさにはとても興味があったので、こんな切り口の本があることに感心したし、しかも間違いなく良く描けているので、今度はこの著者で、そっちがテーマのホラーを読んでみたいと思った。たぶん面白いと思います。
    続きを読む

    投稿日:2017.09.19

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