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柚木麻子 / 小学館 (83件のレビュー)
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総合評価:
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akubirabbit
このレビューはネタバレを含みます
バブル期って、こんな感じだったのかぁ~。望むものを手に入れようとがむしゃらに働き、何が正しかったのかも分からないまま必死でもがいて、でも、手にしたと思っていたものたちが突然色を失う。 そんな、熱にうかされたような時間の中で、「すし静」だけは、ずっとそこにありつづけてくれた。そういう、核となるものをちゃんと見つけられていた青子に、良かったねって言ってあげたくなった。 青子と一ノ瀬さん。恋愛という形ではなかったけど、同じ時代を共に生きてきた2人だからこそ共有されるラストに、このお話の時間の流れが全て詰まっていた。
投稿日:2024.04.21
まな
パワフルな主人公だったなぁ〜〜。 恋人の修羅場に遭遇しちゃったり胃潰瘍で入院する羽目になったり、決して良いことばかりじゃなくて、悩んだり迷ったりするけど、自分のしたいことやありたい姿と真摯に向き合って…、自分の中で答えを出して突き進んでいく姿が素敵だった。 最後の終わり方も好きだし、タイトルも内容が凝縮されてて絶妙!好き! 青子の成長する姿と共にバブル時代の全貌が見えたし、お鮨が食べたくて仕方なくなるし、柚木麻子の繊細な描写万歳すぎる.......(『BUTTER』で出会えて良かった(ㅠ-ㅠ)続きを読む
投稿日:2024.04.13
たーへる
ひたすら一生懸命に生きる青子から目が離せなかった。 鮨屋に場違いな髪型・メイクで客と同伴するホステスのミキのことを青子は軽蔑しているんだけど、そんな青子に「あんただって女を使っているのは同じだ。あん…たがなぜ常連客たちに爪弾きにされないかは彼らは若い女に何かを教えるのが楽しいからだ。支配欲をくすぐるからだ。」とミキが言い放ち青子がショックを受けているところ。 昇進試験を受け営業の仕事を頑張っているところ、恋人の祐太朗から「事務の時と基本的な待遇は変わっていないのに、女子は所詮お飾りなのに青子が頑張り過ぎているのを見るとかわいそうになる。」と言われているところ。 取引相手の靴に注がれたドンペリを新入社員が飲もうとしないので代わりに自分が飲もうとしたら「女がやることじゃないな。」と言われ飲まなくてよかったが、新入社員は自分より高い給料をもらっているという事実。 孤独な存在であるが故に女友達などに相談できないまま(ミキは良き友になったようだが)辛いできごとを1人で自力で乗り越えてきた青子を応援せずにはいられなかった。 バブル期のふわふわした日本の描写も面白かった。 続きを読む
投稿日:2024.04.08
ビブリア
上司に連れられて行った銀座の寿司の名店で、寿司職人の一ノ瀬に淡い恋心を抱くOL青子。 一見さんから常連へとなるにつれ、青子の生活も人生観も変化していったが、一ノ瀬への想いは変わらない。そんな青子の心情…が手に取るように描かれていた。 一途な青子を期待して読み始めたが、予想とは違ったので共感できないところが多かった。続きを読む
投稿日:2024.02.17
愛
切なくて痛い。痛いのに甘い。 大人だとわかっているのに泣きそうになるあの感情 この本を誰かに薦めるのはもっとあとのことになりそう、まだ自分の中で抱きしめていたい
投稿日:2024.02.03
さっち
最後の終わり方、良かったです。 お鮨を握る手を、素敵と思う気持ちも、 カウンターで見つめてしまう気持ちも、 どちらも分かりすぎる。 お鮨はやっぱり特別で格別で 暖簾をくぐる時から、気持ちが高揚する…のも激しく共感。 握る側にはなったことはないですが、 あの特別な食べ物を、 数秒で作り上げる手と、 美味しくするための、お客様には見えないたくさんの努力と。 バブル期の加速していく高揚感と、 女性として若いことが価値として重要だった時代。 いまの時代の女性は、少しずつでも生きやすくなってるかも、 と再認識しました。 続きを読む
投稿日:2023.12.18
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