【感想】キリスト教神学で読みとく共産主義

佐藤優 / 光文社新書
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • koochann

    koochann

    この人の知的レベルの奥深さは恐ろしいほどだ。エンゲルスに焦点を当てて、若い頃の熱心な信仰からキリスト教に訣別し、共産主義に傾いていったその思想的背景を追求する。エンゲルスを研究する廣松渉という人物は初めて知った。マルクスとの最初の出会いが冷淡なものだったり、マルクスが共産主義には距離を置こうとしていたなど、興味深い紹介もある。理想主義者のマルクスに対して、エンゲルスは現実主義者だったので、資本論の後半はエンゲルスの考えを反映して詰まらない本になってしまった!ヘーゲル、フォイエルバッハを経て、敬虔主義者のシュライエルマッハーの解説まで、正直言って難解だった。著者の心情が語られる。(P320)この文章は分かりやすい。以下に引用する。
    「第二は、神を認めることだ。観念は個々の人間の側から見える世界で、それ自体で完結した全体をなしている。観念とは全体なのである。人間の側から見る限り、観念は複数有り、個々の観念の間を相互に出入りすることができる窓は存在しない。しかし、人間の個々の観念は、すべて絶対観念である神とつながっている。従って、観念論の世界で人間は自己絶対化の誘惑から逃げだすことはできないが、虚心坦懐に神を信じることによって、神を通じ、人間の連帯を回復することができる。神については、証明の対象ではない。神の存在については、いにしえから旧約聖書、新約聖書によって証言されている内容をわれわれは虚心坦懐に信じればよいのだ。神について人 間が語るというドイツ観念論の誤った方法から訣別し、神が人間について何を語っているか に耳を傾けるのだ。神の啓示を再発見することと言い換えてもよい。この方法によっても、われわれは人間の連帯を確保することができる。二〇世紀のプロテスタント神学者のうち、カール・バルト、ヨゼフ・ルクル・フロマートカなどはこの立場を取る。著者もこの立場を踏襲する。」
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    投稿日:2020.08.17

  • 波瀬龍

    波瀬龍

    【由来】
    ・これも確か、図書館の新書アラート。

    【期待したもの】
    ・なんか、佐藤優の割に予約者がまだいなかったのでお得感を感じて。ちなみに、その後も全然予約がつかない。そんなにみんな、宗教アレルギーがあるのか?ついでに「共産主義」って書いてあるからか?

    【要約】


    【ノート】


    【目次】
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    投稿日:2018.10.28

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