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高護 / 岩波新書 (12件のレビュー)
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tagutti
<目次> 序章 戦前・戦後の歌謡曲 第1章 和製ポップスへの道~1960年代 第2章 歌謡曲黄金時代~1970年代 第3章 変貌進化する歌謡曲~1980年代 終章 90年代の萌芽~ダンス…・ビート歌謡 <内容> 21世紀のJ-POPSになる前の「歌謡曲」を、作曲家、作詞家、歌手の三者をうまく分析している本。音楽業界に造詣の深い著者による分析は、コード進行や曲の展開、歌詞の分析、と細かい。さらに歌手の歌のルーツまできちんとまとめている。シンガーソングライターについてはほとんど触れていないので、王道の歌謡曲を問いたかったのだろう。続きを読む
投稿日:2023.04.21
路傍の花
このレビューはネタバレを含みます
昭和20~30年代の歌謡曲について知りたかったので、序章だけで読了しました。 戦前の歌謡曲は、ポリドール、コロムビア、ビクター少し遅れてテイチクが並び立ち、レコード会社専属作家システムでどんどんとヒット曲が生まれた。 歌手は戦前においては声楽出身者が大半だったが、戦後はシャンソン、カンツォーネ、ラテンといった洋楽畑の他、民謡や浪曲、流しといった背景を持つ者が珍しくなくなった。また、専属作家の弟子以外のアマチュアも、コンクールやオーディションといった道で経てデビューするようになった。 1950年前後にはタンゴ、ボレロ、ルンバといったダンス音楽を取り入れた曲がブームになったが、お座敷ソングとミックスしたゲイシャ・ワルツも大流行。リズムや風潮のアイディアを洋楽に求める和洋折衷が盛んであった。 これだけの表記の中に、たくさんの作家、たくさんの歌手、たくさんの歌が思い浮かびます。東京大衆歌謡楽団の歌う歌が多彩であるのは、1950年代までの歌謡曲が和洋の、そして古今の素材を貪欲に扱っていたからですね。
投稿日:2022.10.16
sagami246
この本は、筆者の紹介によれば、「歌謡曲という日本に生まれたひとつの音楽ジャンルを紹介し、作品を通じて探究する書籍」である。 もう少し筆者の本書の紹介を引用する。 【引用】 本書が目指したのは以下の要素…を横断しながら総合的に歌謡曲という音楽の全体像をまとめあげていく手法である。 ①その発展の歴史と特性についての時代ごとの考察 ②個々の作品の基礎情報の記述および楽曲としての構成要素の紹介と分析 ③それに伴う歌手、作詞家、作曲家、編曲家の役割と個々の特徴および他に与えた影響 具体的には1960年代から1980年代までの約30年間を10年単位で区切り、各年代をジャンル、傾向別に分類した。 【引用終わり】 私自身は、本書の中で紹介されている1960年代の曲はほとんど分からなかったが、1970年代・1980年代のものとして紹介されている曲と歌手は、懐かしさを覚えながら読んだ。紹介されている曲や歌手についてのことを読むと、それを聞いていた当時のことが思い出されるのだ。 それらを紹介する筆者の博覧強記ぶりには驚いた。また、筆者の楽曲の音楽的分析の内容の詳細さにも驚いた。当時の曲をまた聴いてみたくなるような本だった。続きを読む
投稿日:2022.07.25
キじばと。。
1960年代から90年代までを中心に、日本の歌謡曲、演歌、ポップ・ミュージックの変遷をたどっている本です。 佐々木敦の『ニッポンの音楽』(2014年、講談社現代新書)が、はっぴいえんど、YMO、シブ…ヤ系と小室系、中田ヤスタカと、あつかう対象をしぼり込んで、日本の音楽業界における彼らの音楽の意義を論じているのに対して、本書は客観的な通史をえがくことに終始しています。流行歌を論じた本としては、ほかに社会学者の見田宗介による『近代日本の心情の歴史―流行歌の社会心理史』(1967年、講談社)がありますが、本書はプロデューサーとして日本の音楽シーンを見てきた著者による本で、アカデミックな観点からの考察ではなく、著者自身が現場で体験した流行歌の変遷が記されています。 あつかわれている内容が多いため、個々の歌手・アーティストについての説明は簡潔なものになっていますが、歌謡曲シーンの全体像を把握することができるという意味では、有益な内容ではないかと思います。続きを読む
投稿日:2021.05.20
dai-4
まあいわゆる、羅列モノですわな。新書でこれを読むことになると、たまに写真も挿入されるとはいえ、かなりキツイものがある。その音や映像が浮かぶ場合は良いけど、大半が知らない楽曲で占められていた自分なんかか…らすると、相当しんどい内容でした。あと、サザンが2か所しか触れられておらず、それもホント、名前だけっていう扱いも不満。ってか、何ならそれが一番不満かも(笑)。続きを読む
投稿日:2019.02.12
debuipipi
歌謡曲史. 新書の内容としては,かなり網羅的で分析的. 時代を彩った歌たちがなぜ時代を切り開き,大衆の支持を得られたかというのを,作詞,作曲,編曲,歌手など多面的な視点で分析している.あまりポピュラー…音楽の知識のない私でも新発見があるから,ポピューラーを演奏する人や,楽器に詳しい人が読めば,もっと楽しめると思う. こうして通史とでもいうような本を読むと,歌謡曲は,なかにし礼さんがいうように,20世紀,それも昭和の産物だったというのがよくわかる.続きを読む
投稿日:2017.01.04
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