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矢口史靖 / 集英社文芸単行本 (22件のレビュー)
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総合評価:
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peakaboo
極端な状況での脱文明、脱ITの強制執行。ただし、その理由は謎。 デフォルメされた情けない空威張りの父親像が非常によく描けている。 今、戦争になっているウクライナから脱出している国民の状況にも通ずるもの…がある。ロシア側でも食品を貯蔵していて、自給自足農園を持っている家庭が多い部分にも通じる。 翻って日本はどうか。 都市圏に住む世帯にはそんなバックアップもなければ、非常手段もない。あっという間にパニックになり、飢えてしまうだろう。 3.11を経ても、都市生活のライフラインの脆弱さが身につまされる。 日本の国民も明日は我が身と思って生きた方が良いのだろうか、と考えさせるきっかけになる1冊。続きを読む
投稿日:2022.03.14
onoono
このレビューはネタバレを含みます
映画→小説。 映像の中で「?」と思っていた箇所の意味が回収できてよかった。 結衣がライン面倒くさそうに返信しているとこ、教室に入る前に軽く気合いれるとこ。 めんどいグループに入ってしまっていたからね、なるほど。 マンションのおばあさんがなくなったのは、おそらく透析?が出来なくて亡くなったのかなということ。 大阪で光恵が義之にぶちぎれるとこ。まじポンコツなダンナだってわけね。 鈴木家はマイペースでしっかり者の奥さん光恵がいたから回っていたってわけ。というかたいていの日本の家庭は、しょうもないダンナとしっかり者の妻の我慢でなんとかなっている。 映画になかったシーンもいくつか。 広島空港で外国人との交流。 あちこちから上がる煙は、遺体の火葬。 無事東京に戻り、日常が戻って鈴木家が変わったところをもっと描いてほしかった。
投稿日:2022.02.02
amazake
ある日突然、ありとあらゆる、電気というものが、完全に使えなくなったら!?という、架空の災害を描いた物語。 中年夫婦と、大学生の息子、高校生の娘、それぞれが実在しそうな平凡なタイプの家族。電気が使えなくなった東京では、暮らしていけないと考えて、自転車で吸収を目指すことに。すったもんだの末、最終的にハッピーエンドなのは、かなり希望的な結末だと思うんだけど、暗くならなくてよかったです。面白かった。
投稿日:2021.09.27
Yabu
ある日突然、自分の住んでいる地域が全停電して、都市の機能が停止した時に、今まですれ違いのあった家族たちが、徐々に手を取り合って前へ進んでいく模様が、見ていてハートフルな気持ちにさせてくれた。どのあたり…まで停電しているかわからない中で、昔の父親像としての矜持を持ちながら、配給を貰えるようにプライドが高い父親が土下座までする様は、グッときた続きを読む
投稿日:2021.02.20
探耽(たんたん)
映画『サバイバルファミリー』の原作小説です。 突如として電気に関係するものが使用不能となった東京で暮らす普通の一家、鈴木義之、妻の光恵、息子の賢司、娘の結衣によるサバイバル物語です。 電気の消失で日常…を奪われた人々は今までの生活を維持しようと努めますが、このまま都会にいることが危険であると感じるようになります。 義之は鹿児島にある光恵の実家へ行くために、一家全員自転車で空港を目指すのですが…。 映画も面白かったのですが、小説には映画では描かれなかった部分も多々あり楽しめました。続きを読む
投稿日:2021.02.10
momchap
リアリティはないが、実際に大規模停電を経験するような世の中になっているので、人ごとではないと思いながら読み進めた。 一家の心の触れ合いについては予想通りな感じだが、やはり里山資本主義がこれからの社会に…良いのではないかと思わせられるシーンも多かった。 実際、停電になりそれだけでなく電気の使用ができなくなったらうちはどうするだろうか、と頭の中でチラチラと考えている自分がいた。やはり都心は人が住めるような状況ではないだろうとは思う。 日本はこれからの災害に備えて、できることを考えておかなくてはいけないのではないだろうか。続きを読む
投稿日:2020.09.10
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