【感想】人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

池上高志, 石黒浩 / 講談社
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
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ブクログレビュー

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  • 高倉の健

    高倉の健

    ワシには難しくて分からん。(キッパリ)。
    でも面白い。(スッキリ)
    このアンドロイド、生命っぽいと
    決めるのは数値条件なのか、
    観察者の主観なのか、と対談してるところで、
    ちょっと喧嘩してる感じになってる
    ところ、この本読んでて一番心が動きました。
    私の心が、です。
    観察者の私が感じるところの 私の心が、です。
    続きを読む

    投稿日:2022.07.24

  • kawaakami

    kawaakami

    生命に関してのポエムとして大変おもしろかった。特に池上高志さんの意志が時間を遡るような形だとか、荒川さんの話だとか。でも、わかったと思った瞬間に消え去る感じの理解。それぐらいがちょうどいい感じもするけど。続きを読む

    投稿日:2021.03.11

  • ktok

    ktok

    池上先生と石黒先生による「生命感」の対談+記事。
    正直難しくて、半分ぐらいわかったような、全然わかっていない様な気になる。

    ただ、示唆にとんだキーワードが多く、大変刺激になった。
    一番響いたのは
    自己意識は、記憶を参照する主体だ」という石黒先生の言葉だ。これはみた瞬間ビビビと来た。

    確かに記憶がなければ意識は生まれない。
    そして記憶を意識することで客体としての「自己意識」が生まれて来ている気がする。

    (赤ちゃんや、認知症の方に自我を成人より感じないのは、そこに記憶が定着しておらず、それ故に自己意識をうまく立ち上げられないのだろう。ここでいう記憶は無意識、意識両方ありそうだ。)

    生命は、内部の構造の秘密というより、観測者の問題だという提言も興味深かった。

    # リベット、下條さんの実験
    => 逆行性遡及(ポストディテクション)の発見
    赤、格子、緑の紙を順に見せる
    格子を見せた時に磁気刺激パルス(TMS)を視覚野に与えると、「緑色」が見えたと錯覚する。
    = 心的時間順序は、逆行して編集される!!

    また、時間をおいて再読したい一冊。
    続きを読む

    投稿日:2021.02.08

  • きゃん

    きゃん

    人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか
    2020.10.23.読了

    人と関わるロボットを研究する石黒氏と、人工生命の研究を行う池上氏の共著。

    まえがきでも述べられているが、石黒氏は「人間の日常生活における様々な行動を注意深く観察し、それをロボットにプログラムしていく。」一方、池上氏は「生命らしい振る舞いを生み出す原理を探索」している。
    一見、同じ研究を行なっているように見えて、両者のアプローチが全く異なっているのだ。

    これは二人の文章にも顕著に現れており、アンドロイドの心について、全く異なる目線から述べられている。

    石黒氏は、心とは「社会相互作用に宿る主観的現象」とし、社会において共有されるものとする。
    つまり、心とは社会の中で形成されるとしている。

    一方、池上氏はアンドロイドの人間性を、認識の観点から論じている。
    また、人工生命研究には「中間層」(例えば、テレビは近すぎても遠すぎても、画面に何が映っているか分からない。画面に映るものがちょうどよく見える位置、それが中間層と説明されている。)が存在するとしており、下のレベル(原子分子などの法則レベル)によらず、中間層を再現することが生命の原理の理解につながるとする。


    もっとも興味深かったことは、アンドロイドや人工生命研究、つまりは技術開発が、人間の理解に繋がるということだ。

    理科学的な研究であっても、「人間とは何か?」という、もっとも単純で深遠な哲学的な問いに行きついてしまう。

    私たちの生きている間に、人工生命が完成することはできるのだろうか。

    続きを読む

    投稿日:2020.11.04

  • くろ

    くろ

    「人工生命」とは?

    生命に見えるものを作るのではなく、人の背後にあるものやシステムの志向性にこそ「生命らしさ」が生まれるというアプローチ。

    投稿日:2020.11.03

  • itomona

    itomona

    「人間とは何か」「生命とは何か」を問い続けていくと、最後は(副題にあるとおり)「心とは何か」にたどりつくのだろう。これまでも多くの思想家がこの問いに取り組んできたが、本書の著者である二人は、それぞれ独自の実験により、その問いを検証してきた。石黒が、人間の心身をできる限り機械に置き換えようとする一方で、池上は、多くのセンサーを備えた自律的な装置に最小限の規則を与えることで、生命や心にあたるものを生み出そうとする。正反対のようにみえる両者の試みはしかし、そのどちらも、他者としての人間の存在なしには、心という現象はありえないことを示している。どちらの試みもおもしろいが、人間の思考力・計算能力を超えたコンピュータの力を駆使して、これまでの「生命」「心」概念から自由になろうとする池上の議論は刺激的だ。続きを読む

    投稿日:2020.08.05

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