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西道隆臣 / 集英社新書 (4件のレビュー)
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まっしべ
「アルツハイマー病」について正しくきちんと説明出来る人はどれほどいるだろうか。 正直なところ、私は本書を読むまで老化進行による記憶力の低下・痴呆症状=認知症=アルツハイマー病という認識でいたが、それ…は正しくなかった。 「認知症」は状態の事を指す言葉であり、その状態を引き起こす原因は様々であって、その原因の内のひとつであり最も割合が高い病気が「アルツハイマー病」…というように理解。 病変の経過についての記述は専門的だが、キーワードは「アミロイドβ」。この物質が神経細胞の周りに溜まる事で神経細胞にダメージを与え、機能を損なってしまう。 ならば「アミロイドβ」を除去、又はそもそも発生させないように出来れば良いということだろう。 ざっくりだが。 予防策としては、ありきたりながら適度な運動と摂生。 タイトル通り希望を感ぜられる本だが、もう5年前時点の内容なので、もしかしたら現在は研究や理解がもっと進んでいるのかもしれない。 1刷 2021.12.29続きを読む
投稿日:2021.12.29
Στέφανος
第1章 認知症とは何か 第2章 アルツハイマー病の症状と治療薬 第3章 アルツハイマー病の病変に迫る 第4章 アルツハイマー病の遺伝子 第5章 アルツハイマー病治療法開発への道のり 第6章 アルツハイ…マー病は治せる、予防できる 第7章 アルツハイマー病克服へ向け、今できること、必要なこと 著者:西道隆臣(1959-、宮崎県、薬学)続きを読む
投稿日:2019.03.18
headshrink
このレビューはネタバレを含みます
著者らはアミロイド仮説にもとづいて、Aβ分解酵素の開発を行っている。とはいえ、タウ仮説やこれまでの死屍累々たる治験の歴史などについても過不足なく触れられており、此の分野を概観するにはちょうどよい量と内容 ・セクレターゼ阻害剤として最初に開発されたのはγセクレターゼ阻害剤であった、Lillyのsemagacestat がPhaseIII までいったが副作用が多く、2010に中止になっている。おそらく、γセクレターゼにはAβを切り出す以外のタンパク質にも作用しているため副作用がおこったのだろうと考えられている ・βセクレターゼ(BACE1)も大きな期待が寄せられていた。BACE1ノックアウトマウスでは脳内Aβはほぼ完全に抑制されており、他に大きな異常もなかった。しかし、よく調べてみると、無菌状態では異常のなかったマウスも普通の環境下では死亡率が高かった。これもβセクレターゼが免疫に関わっているためだと考えられている。 ・タウをリン酸化する酵素の一つにGSK−3βがあり、Liはこれを阻害する。現在、軽度から中等度のADに対する臨床試験が行なわれている。
投稿日:2017.06.08
権太
2016/9/17 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2016/10/11〜10/14 棋界の第一人者、西道隆臣先生による、アルツハイマー病全般の解説とご自身の研究の紹介。さすがに、わかりやすく、現状の分析と未来への期待がまとめられている。今、ご研究されている分解酵素系の薬剤ができれば、一気に解決に向かうが、果たして...期待しています。
投稿日:2016.09.17
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