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大門剛明 / PHP文芸文庫 (3件のレビュー)
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総合評価:
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kamitako
世の不平等について生活保護制度を中心に描いた社会派ミステリー。う~ん、著者の過去作と比べてしまうと物足りない印象は拭えない。 福祉の現場ではあり得る話(義賊以外)で違和感はない。罪の意識のない行為が他…者に与えるダメージを想像できる人でありたい…。続きを読む
投稿日:2021.11.05
machinobu
『生活保護制度』をテーマにした大門氏の社会派ミステリー。 市役所の生活保護担当のケースワーカー・石坂壮馬。 様々な生活保護者の実態に、日々奮闘するも、制度の矛盾を感じていた。 そんな中、以前広島県…で活躍し、今、滋賀県で動き出したという現代のねずみ小僧。悪徳な富豪から金を盗み、それら全てを貧困者に配っているという。 やがて、石坂の担当する乱暴で素行の悪い生活保護者が、殺害され、ケースワーカーであった石坂が容疑者に... 生活保護者殺害とねずみ小僧の窃盗の2つ、最初バラバラであったストーリーが、やがて複雑に絡み合い、真実に結びつく。 隠された本当の真実は、いつも悲しみがありますね。でも、その先に、希望を感じます。続きを読む
投稿日:2020.03.09
林檎飴甘
このレビューはネタバレを含みます
逮捕されることのなかった伝説の義賊「ねずみ小僧」。 そして生活保護を詐取していたと思われる者の死。 ケースワーカーである石坂の目を通して生活保護制度の矛盾点だけでなく、事件に隠された・・・犯人が隠したかった謎があきらかにされていく。 ある種の制度があれば、必ずそこには不正を働く人たちがいる。 悲しいことではあるけれど、すべての人が善良であるはずもなく、一部とはいえ制度を悪用する人たちも出てきてしまう。 金銭が絡む制度ほど、担当する人たちだけでない第三者的なチェック機関が必要とされているような気がする。 もちろん、費用や人員などの問題があって現実味はないかもしれないけれど・・・。 物語は生活保護制度の役割と目的、そして矛盾点を描きながら、殺人事件を解き明かしていくミステリーとなっている。 結末には賛否両論あるだろう。 「納得できる」と思う人もいれば、「これはない」と否定的に捉える人もいるとは思う。 一応上手く着地しているようにも感じるけれど、どこか中途半端な感じが残ってしまう物語だった。
投稿日:2017.02.28
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