【感想】世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今

都甲 幸治, 中村 和恵, 宮下 遼, 武田 将明, 瀧井 朝世, 石井 千湖, 江南 亜美子, 藤野 可織, 桑田 光平, 藤井 光, 谷崎 由依, 阿部 賢一, 阿部 公彦, 倉本 さおり / 立東舎
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • 19857021

    19857021

    ・ノーベル文学賞
    選考基準として一番前面に押し出しているのは「人類にとっての理想を目指す、世界でも傑出した文学者」。これはどうやら人権擁護や迫害を意味するようだ。また、高齢受賞者が多くかつヨーロッパ主要言語しか読めない審査員なので、そういう言語での著者が圧倒的に有利。特に北欧。
    第一回ではトルストイが取り損ねている。
    ・芥川賞
    歴代選考委員はほぼ作家しかいない
    日本一有名な新人賞。芥川没後、菊池寛によって作られた賞。菊池は文藝春秋社の設立者で、つまり出版社社長が文壇を盛り上げるために作ったためマーケット開拓の意味も含め対象が新人だった。
    文芸誌に載った純文学が対象。
    初回で三島由紀夫は候補にしないと取り決め、太宰は2回目から候補から外されるようになった。
    ・直木賞
    大賞小説、エンタメ小説が受賞し、中堅かそれ以上の作家が対象。
    ・物価―賞
    フランスのゴンクール賞に対抗してイギリスで作られた賞。元はイギリス圏対象だったが、今は英語であればOK,作家の人間関係や義理を考慮に入れない選定。また、良い物を書けば同一作家が複数回受賞できるという特長がある。
    また、多くの文学賞と違い、選考委員が最終候補いがいの全ての推薦作品を読む。年の100冊以上。また、選考委員は毎年変わる。
    ・ゴンクール賞
    フランス最古の文学賞。作家ゴンクール兄弟の遺産で作られた。
    ・ピュリツァー賞
    ジョセフ・ピュリツァーにより作られ、文学以外に音楽、報道等部門がいくつかある。
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    投稿日:2023.10.21

  • kei1122

    kei1122

    海外作品を読んでいるとよく目にするのが
    ブッカー賞。最近では小川洋子さんが
    国際賞にノミネートされたので聞いたことが
    ある人も多いかも。

    でもブッカー賞って?詳しく知らない…
    ということでこちら。

    ノーベル賞、ブッカー賞、芥川賞、直木賞、
    ゴンクール賞、カフカ賞、ピュリッツァー賞、
    エルサレム賞が取り上げられている。

    やはり、一人の作家が複数回受賞でき、
    選考委員が100冊以上の候補作を
    全部読む、というブッカー賞への信頼は大きい。

    逆にピュリッツァー賞は「選考委員は色々な分野の
    人が集まっている。つまり、文学に全然理解が
    ない人たちを説得しないと、賞をあげられないんですよ(笑)。」(P163)ということらしい。

    それぞれの賞に個性があって、解説者さんたちの
    トークも面白くこの本自体に読みごたえがありました。
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    投稿日:2021.01.02

  • ふじの

    ふじの

    忙しい時は読んではだめ。読みたい本が山のように増えてしまうのです。知既知の本も未知の本も、こんな読み方あるのだと、今すぐ手に入れたくなりました。本で世界を巡りたいならガイドブック代わりにぴったり。

    投稿日:2020.08.08

  • gratius2018

    gratius2018

    知らない作家読んでない本が沢山、そして読みたい本も沢山。
    まずはやはりブッカー賞あたりから制覇すべきか、それともエルサレム賞あたりか。

    投稿日:2019.03.05

  • 本屋のおっさん

    本屋のおっさん

    名前は聞いた事があっても、どういう賞か知らない。
    有名な賞8つ。
    それぞれの過去の受賞作が紹介されている。
    かまえずに読んでみようと思う。

    投稿日:2018.09.06

  • dai-4

    dai-4

    本屋で見つけて、編者が都甲幸治ってこともあり、是非読みたいと思って入手。最近特に、洋邦問わず文学賞が気になるってこともあり、これもとても楽しく読ませてもらいました。方々で言われていることだけど、ノーベル賞より注目すべき文学賞は、あれもこれもあるってことですね。実際には”8大”文学賞では決してないけど、芥川賞と直木賞の章も設けられていて、それはそれで日本人なら気になるものではあるし、ちょっとした息抜きみたいにもなっていて、高感度高しでした。毎度のことながら、また読みたい本・作家がたくさん見つかって、嬉しい悲鳴再び。続きを読む

    投稿日:2018.05.10

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