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葉室麟 / 文春文庫 (8件のレビュー)
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kasaharapapa
このレビューはネタバレを含みます
夫婦となると、もともと他人ゆえ心が通わねば共に暮らすのは無理でございましょう。いずれかが力を失うたからと見捨てるのは夫婦とは申しません。ひたすら心の結びつきに頼って世の荒波を渡ればならないのですから、夫婦ほど強いつながりは無いのです
投稿日:2021.08.16
黒い☆安息日
戦国の世を生き抜いた武将大名夫婦を主人公にした短編集。巻末解説で澤田瞳子も書いている通り、短編小説としての面白さも去ることながら、葉室小説の核心はその美しさにある。 その美しさも絢爛豪華というもので…はなく、キレのある素とした美しさ。読んで心が洗われる清涼感のある美しさである。 きちんと生きる、筋を通して生きる、真心を行動に表す…そういった少し古いかもしれないがきっと普遍的で道徳的な大切なことを、葉室小説に教えられることは多いが、この短編集もその例に漏れない。 ここ1年以上世界は窮屈で生きづらく我々の心は荒み切っているけれど、そんな中でもきちんと生きていこうと、改めて思えた貴重な読書時間を与えてくれた。続きを読む
投稿日:2021.08.01
バティ
葉室麟初の短編集で全七作。 戦国時代、江戸時代の女性、姫君にスポットライトを当てていて、どの作品も楽しめました。 ぎんぎんじょ、牡丹の咲くころ、汐の恋文が特に印象深かった。 文庫ではなく単行本で読んだ…のですがカバーが可愛らしく印象的でした。続きを読む
投稿日:2021.04.23
masato
戦乱の時代の中、女性が主人公の武士の妻の覚悟を感じられる7作の短編物語 「汐の恋文」 朝鮮出兵で半島にわたった夫へに届かなかった恋文。それが結果的に秀吉の手に。秀吉からの呼び出しに応じた菊子は秀吉…に対峙します。秀吉は、菊子の身代わりとして夫の帰国を命じる。夫は帰ってくるのか? とても強い夫婦の絆を感じる物語。 「氷雨降る」 キリシタンの大名の晴信は大八に騙され、結果家康に言上するも、晴信も処罰されることに。 その最後に立ちあった妻と埋葬の日に起きた出来事 「花の陰」 関ヶ原の戦いの前後で、屋敷に火をかけられたときに、逃げずにその場で果てた細川忠興の正室ガラシャ。一方で、ガラシャを置いて逃れた息子嫁の千世。汚名を着せられた千世の生活、そして、その日ガラシャと千世の間に託された言葉とはってな感じ また、忠興の息子忠隆と千世は大名をすて、二人で共に生きることに、しかし、生まれた娘の将来を思い、結果離縁する二人。 これもいい話 ほか、 「ぎんぎんじょ」 家のため耐える女性像 ぎんぎんじょとは穏やかで慎み深くあれということ 「くのないように」 父親が徳川家に殺されたと思っている八十姫の生き様 「牡丹咲くころ」 身分の違う家同士の婚姻の中を生きた女性の話 「天草の賦」 天草四郎を逃がそうとした女性の話 といった物語。 短編ですが、お勧め続きを読む
投稿日:2020.06.27
kuwa
戦国時代から江戸初期にかけて、九州を舞台に生きた武士の妻たちの短編集。 「花の陰」が良かった。 男だらけの話だと文章は漢字だらけで堅くなるのに、女が入ると仮名が増えて、柔らかくなるのは必然なのだろう…。 短編は、その話の世界観に入るまでが面倒だけど、その分たくさんの話に触れられるところが好き。続きを読む
投稿日:2020.03.09
あやごぜ
武家社会の夫婦の姿を描いた、7作の短編集です。 どの作品も、「人の心の美しさ」が感じられる良作ばかりで、解説の澤田瞳子さんも「この作品の感想は“、ああ、美しいなあ”という詠嘆である。」と書いていらして…、まさにその通り。と思いました。 個人的には、「ぎんぎんじょ」「牡丹咲くころ」が好きでした。続きを読む
投稿日:2019.01.01
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