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佐川光晴 / 集英社文庫 (7件のレビュー)
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SNOW
『おれのおばさん』シリーズ第三弾。陽介が札幌を離れ仙台に進学した事から始まる。友達にも恵まれる。そして大震災にあう。陽介にできることは何か。ひとりじゃないということ。感動する青春小説。
投稿日:2023.10.09
chigame
高校生になった陽介。父親が服役中であることは隠して、勉強に邁進する高校生活を一人静かに送るのかなと思っていたら、意外や意外、友だちに恵まれて楽しい寮生活をすごし、ひょんなことで父親のことを学年全体の前…で話すことになる。そんな風に楽しく高校生活を送れると思っていなかったので、なんだか嬉しい。そんな陽介をそのまま受け止めてくれる友人や教師が周りにいるのは恵まれているね。 大震災が起きて、周りが混乱する中でも陽介はしっかりと生きている。自分にできることを考え、行動に移し、周りを励ます。そんな陽介を母、ほうぼう舎の仲間達、波子さんも支える。大震災で中断してしまった学園祭パート2で女装させられ、仲間から冷やかされる陽介。こんな経験、この時期しかできないもんね。本当によかった。 高校合格後に、服役中の父に会いに行った陽介が、どうしてこんなに父親に怒りを感じるようになったのか、そのあたりはちょっとよくわからなかった。でも、まあ、そういう気持ちになっても当然かなとは思う。今後の父子関係に興味津々。続きを読む
投稿日:2021.09.11
もん
このレビューはネタバレを含みます
面白かった。 シリーズ第3段、陽介の高校生活。 仙台の進学男子高生となり、寮生活を始める。そこへは入試上位3名、返済なしの奨学金を得ての入学。 同点2位のイケメン中本と仲良くなり、生徒会立候補を企む中本の、ひょんな事から1年全員の前で父親、家族の話をする陽介。それは札幌時代の親友卓也が以前してくれた事だったのか。 ここでも仲間ができてきて、芸大を目指す菅野、1位で誰も寄せ付けなかった中国人留学生、周は、囲碁で中本と対戦して仲良くなる。 勉強だけでなく、波子さんとは喧嘩しながらも繋がっていて、学園祭では再会。 ただそれは、東北の震災を乗り越えた上での2回目の学園祭。 そこで、両親も揃い、友だちの助けもあり、少し和解 陽介の頑張りは、読む者を勇気づけるように感じる。日本も捨てたもんじゃないな、と思わせられる。もっと知られてほしい一冊。 ひとはときに捨て身の行いをしてしまうものなのではないか。恵子おばさんや卓也に会ったら中本はもっと驚くはずだ。おれなんてぜんぜん… 勉強ができるヤツってのは、自分より勉強できない者を軽んじるのが普通、でもきみの態度にはそうした嫌味なところがない
投稿日:2021.08.19
エリン
随分長い事積読したものだ しかし、読み始めたら一気に読んでしまった 今回は、おばさんとの再会は無しか 続刊も既に文庫化されている様だし、もう少し楽しめそうだ
投稿日:2020.09.30
hiroki-musashino
素直に陽介や卓也の成長が気になり読んでしまうシリーズ。今回の作品は震災も絡み、当時の東北の状況をあらためて思い起こさせてくれた。
投稿日:2019.03.14
iyoharuka13
札幌の養護施設を離れて仙台の進学校に進んだ陽介。新しい友人との出会いや出所した父との再会、そして未曾有の大地震発生。夢と挫折、様々な葛藤を描く「おれのおばさん」シリーズ第3弾。 人間って急成長するもの…じゃない。今日一日、地道にいろんな経験を重ねて明日を迎える。陽介の瞬時の判断が、自身の経験を糧に為されているような気がする。続きを読む
投稿日:2017.07.04
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