【感想】フランシス子へ

吉本隆明 / 講談社文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • シマクマ君

    シマクマ君

     昔、吉本隆明という詩人がおりまして、ネコのわたしと、女房と娘と一緒に暮らしておりました。やたら、こだわる人でした。なにせ、ほととぎすは、とか、親鸞は、とか。いい年をして気になったら止められない、しようがない性分で、ネコのわたしは、あほらしいので取り合わないようにしておりましたが、それはそれで気にかかるらしく、どうもこっちを見る目が変だと思っていたら、ネタにして本など出されてしまって、これで、もう、三冊目ですかね?
     残念ながら、どうも、どこかに行ってしまったようで、女房もいなくなって、今は娘さんと暮らしておる次第で。
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    投稿日:2019.02.12

  • 如月 はるか

    如月 はるか

    猫下僕による、ご主人様の回顧録かと思いきや。えらい方向に脱線した。興味深くはあったけど。
    ここで語られるような関係を、猫と結んでみたい。私はどうも猫に嫌われる。

    投稿日:2018.02.03

  • scorpio1026

    scorpio1026

    とても静かで淡々としているけど、あっという間に読み終わってしまった。
    フランシス子という吉本家の猫と吉本隆明さんとの何気ない日々と吉本さんの感じるままに記されている本でした。
    本文の後に長女ハルノ宵子さんの「鍵のない玄関」という文章が添えられている。そこには「ああ…こんなきれいな家だったのか」と述べられている表紙の写真。
    本当にきれいだ。
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    投稿日:2017.05.30

  • nakaizawa

    nakaizawa

    (2016.04.08読了)(2016.04.07拝借)
    吉本隆明さんの最後の作品のようです。飼い猫の「フランシス子」との交流の様子をしゃべってくれたのを編集者が書き起こしたものです。
    我が家にも猫はいるけど、吉本さんと「フランシス子へ」ほどの濃密さはないですね。
    猫の話からいつの間にか、ホトトギスの実在性の疑問視する話になり、さらに親鸞の話へと移ってゆきます。
    いろんなものに、疑問を持ち、解明しようとした吉本さんがこの本でも健在のようです。

    【目次】
    フランシス子へ
    吉本さんへ あとがきにかえて  瀧晴巳
    鍵のない玄関  ハルノ宵子
    吉本隆明の中の「女性」と「動物」  中沢新一

    ●猫(21頁)
    理屈通りいかないんですよ、猫は。
    無理して手もとに引き寄せようとしても、うまくいかない。
    黙って放っておけば、向こうで勝手に降りてきたりね。
    ●猫好き(40頁)
    本当の猫好きになると、しまいには自分か、猫かってくらい境界線があいまいになって、お互いがさかさまになってしまうくらい一致して親しくなることができる。
    ●村上一郎(68頁)
    その時の万歳には、村上さんに対する敬意とか、卑怯者って言われても生きてたほうがいいんだよ、死ぬっていうのは意味がないんだよって気持ちとか、とにかくいろんななんとも言えない思いが含まれていました。
    ●収穫(70頁)
    自分の唯一の収穫は、マルクスの資本論から金融資本論まで死にものぐるいになって一生懸命勉強したということだったと思います。
    それよりほかに時間を過ごす手だてがないんですよ。
    ●ホトトギスの会(76頁)
    「卯の花にホトトギスなんて、本当に来たのかねえ」
    ●親鸞(93頁)
    親鸞は「浄土はあるのか、ないのか」って問いを最初に立てて、最後の最後まで貫こうとしたんだと思います。

    ☆吉本隆明さんの本(既読)
    「共同幻想論」吉本隆明著、河出書房、1968.12.05
    「ダーウィンを超えて」今西錦司・吉本隆明著、朝日出版社、1978.12.10
    「悪人正機」吉本隆明・糸井重里著、朝日出版社、2001.06.05
    (2016年4月9日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    いいとこなんて特にない。平凡きわまるぼんやり猫の「フランシス子」。けれど、著者とは相思相愛だった。忘れがたき存在を亡くし、自らに訪れる死を予感しながらも、訥々と、詩うように語られた優しく輝く言葉たち。「戦後思想界の巨人」吉本隆明が、人生の最後に遺した、あまりにも愛おしい肉声の記録。
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    投稿日:2016.04.09

  • 講談社文庫

    講談社文庫

    いいとこなんて特にない。平凡きわまるぼんやり猫の「フランシス子」。けれど、著者とは相思相愛だった。忘れがたき存在を亡くし、自らに訪れる死を予感しながらも、訥々と、詩うように語られた優しく輝く言葉たち。「戦後思想界の巨人」吉本隆明が、人生の最後に遺した、あまりにも愛おしい肉声の記録。続きを読む

    投稿日:2016.03.11

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