【感想】偶然のチカラ

植島啓司 / 集英社新書
(45件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
10
14
11
7
2

ブクログレビュー

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  • しん

    しん

    思ったよりも大きな話題だった。読みやすくてわかりやすいけれど、「人生の心得」が理解できる。この内容がわかっている人生とそうではない人生はとんでもない差になるはずだ。
    生きるために自分が知らなければならないことで欠けていることが見つかる。

    まいった。
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    投稿日:2023.02.18

  • 泣いた赤鬼

    泣いた赤鬼

    ■僕が野良犬に咬まれないといけない理由■

    宝くじに当たる人、詐欺にあって破産する人。裕福な家に生まれる子、ハンディキャップを背負って生まれる子。たまたま事故に巻き込まれる人、寝坊して命拾いする人。自分の身に起こることは偶然なのか?必然なのか?そもそも偶然って何?必然って何?

    こういった疑問に理屈で答えるのは難しい。僕たちは幸運や不運にどのように対処したらいいのだろう。もちろん正解など存在しないと思うが、理屈ではなく考え方のヒントを与えてくれる。

    著書中には数学者、ギャンブラー、占い師から矢沢永吉まで登場し、実話はもちろん、ギリシャ神話、言い伝えから笑い話、マーフィーの法則まで多彩なエピソードを使って、「人生いろいろ」を堪能させてくれる。

    おもしろいと感じたエピソードの一つを使って思考実験を行ってみる。例えば僕がニューヨークで野良犬にかまれたとする。「なんで善良な僕が!?」運が悪いとしか言いようがない。

    少し視点を変えてみる。ニューヨーク市で犬に咬まれて届出がある一日平均人数は毎年ほぼ一定しているという。もちろんニューヨークの犬たちは、今年はもう十分咬みついたから今日はやめておこうとか、まだノルマに達しないから毎日咬まないと、なんて考えるわけではない。いつどこでかはわからないが、誰かが咬まれる運命にあるのだ。

    このように個々の事例では不運や理不尽と思えることも大局的には(統計的視点で見ると)おおむね必然で理にかなっていることは少なくない。ここで納得できる人もいるかもしれない。

    しかし、統計だけではこの不運をこうむるのが、よりによってこの僕である理由にはなってない!
    ここで、神様目線で考えてみる。咬まれるのが僕である必要はない。が、僕ではダメな理由もない。つまり誰でもいい。ただ、いちいち「こいつは咬まれるべき」とか、「この人はかわいそう」とか選別しているほど神様は暇じゃないかもしれない。

    そんなことを考えているうちに僕が咬まれるのは必然とまでは思わないまでも、だんだん「まあいっか、そういう運命だったんだろう。」という気がしてくるから不思議。

    もちろんすべての幸運・不運をこんな風に達観できるほど僕は人間出来てない。
    でも、こんな風に柔軟に視点を変えることができれば、見える景色が違って人生おもしろいかもなと思う。

    例えば、そんなことを考えさせてくれる、楽しく、おかしいエピソードと、あたたかいヒントに満ちた著書だ。
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    投稿日:2021.04.23

  • kazuosogou

    kazuosogou

    この本を読んで気分が楽になった。人生は「全てはなるようになる」に尽きるということを学んだ。つまり「世の中にはどうにもならないこともある」ということなんだろう。いいことが起こっても悪いことが起こっても全てが「運」「偶然」によって起きたものなのだ。続きを読む

    投稿日:2019.07.06

  • Akiyoshi MIKI@BizFolio

    Akiyoshi MIKI@BizFolio

    最近、「運・不運」「必然・偶然」がマイブームです。この本で著者は多彩な話題でそれを語っていて、読んで興味を持った所は更に自分で深掘りしていけば良いと思います。ちなみに僕は南方熊楠のマンダラや仏教の縁起、確率のベイズ理論などをもっと知りたいと思いました。『起こった事は全て良い事である』、きっとこの本を読んだ事も。続きを読む

    投稿日:2019.05.30

  • キじばと。。

    キじばと。。

    42の断章によってつづられた、偶然についての哲学的考察です。

    「われわれの人生を決めているものはいったいなんだろう」という問いかけで始まる本書ですが、問題の解決を求めて宗教的な次元にいっきょに飛躍するのでもなく、かといって主観の領域に問題を封じ込めてしまうのでもなく、パスカルの「中間者」の立場から見えてくる広漠とした問題領域のマイルストーンを、いくつかの印象的な事例を飛び渡るようにして考察を展開しています。

    そういう構成になっているので、問題の解決を見いだすことよりも、むしろ問題の広がりを探索するといった印象があり、けっきょくのところどういう結論に行き着いたのか、やや見通しがたいという欠点はあります。とは言うものの、それは問題そのものが然らしめるところという面もあるのではないかと、つい少し甘い評価をしたくなってしまうような、どうにもおもしろくて仕方のない読書体験を味わわせてくれます。
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    投稿日:2016.11.18

  • uzbooklog

    uzbooklog

    人生なるようにしかならんなぁ
    と、いう当たり前のことを再認識することのできる一冊でした。
    付箋は7枚付きました。

    投稿日:2016.09.10

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