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長野まゆみ / 文春文庫 (39件のレビュー)
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solala06
ラストでああっ…なりました 言われてみれば…そういうことか… 父親も実は…っての、よく考えなくても長野まゆみあるあるだったな…
投稿日:2021.04.10
橘
丁度今頃の季節のお話で良い読書でした。 このお話での時間の流れ、たった3日なんだ…もっと長い気がしていたけれど。 岬と同い年の梓は、今現在の岬の父親である梓とは違う性質で、あれから彼に何が?と思ってし…まいました。 切ないお話でした。続きを読む
投稿日:2020.11.22
あんみつ
このレビューはネタバレを含みます
すごくいいはなしだった。 タイトルや表紙の球体関節人形から、初期の自動人形とかが出てくるファンタジーを想像して読んだら、全然違った。 放浪癖のある父と共に色々なところを転々とする主人公。 目立たないよう、疎まれないよう、周りを観察して、上手く立ち回る術が身についている。 他人と深く関わることをしない岬が、あるとき訪れた山あいの町の古ぼけた学校で、気になるふたりの少年に出会う。 他の作品だと、書き方がちょっと卑屈すぎたり、自意識過剰だったりで読みづらいときがあるんだけど、今回はさらりとしていて読みやすく、美しい文章だった。 最後の、手紙からの流れがぐっとくる。手紙がはさんである本って最強アイテムだな… そしてお父さんがとにかくかっこいい。大人のお父さんも、少年のお父さんも素敵。
投稿日:2019.04.12
akahira
不思議な感覚の読み物でした。 何がどうなっているやらはよくわかんないけど なんとなく納得してしまう、 そんな摩訶不思議なストーリー。 気張って読まなくていいので、 サラリとしたものを所望しているとき…に有効。 ただ「ぢ」は「じ」でいいぢゃねーの。 (`皿´)ウゼーと思っちまった。続きを読む
投稿日:2016.12.27
seinanao
久々の長野さんはやっぱり好みだった。 霧に紛れて場所が錯綜し、少年時代のお父さんとその友達に出会う話。 そして、お父さんに代わってその想いを消化させてゆく。 時に長野さんは凝りすぎてしまうときがあるけ…れど、この作品はお見事。続きを読む
投稿日:2016.05.11
波兎
放浪癖のある父親のせいで転校を繰り返す岬。引っ越してきた山間の町で、小柄な少年賢彦に出会う。賢彦は二年前幻の湖で神隠しに遭い、二年前と変わらぬ姿で戻ってきたとか。そのせいでクラスで浮いてしまっていた。 まず、表紙のお人形さんの眸に惹きつけられて、表紙買いしました。美少年さんです。 長野まゆみさんの描かれる少年はきっと、岬も賢彦も透明感のある少年なのでしょう。 鬼胡桃の印鑑、檸檬水の空き瓶を溶かして作った笛…… 古い机の中とかに入っているのを見つけたくなるような小物がいちいち可愛いです。 父親の過去の友人と、息子である岬が邂逅します。 短い時間でも、もう会えなくても岬は賢彦と友人になり、そしてすべて霧の向こうに消えていく。父親にとっても、岬にとっても心に残った気持ちは、ふとした時、振り返りたくなるようなものだと思います。決して忘れない淡い思い出です。 最後に消えてしまった街のように、幻想的な雰囲気の小説でした。
投稿日:2015.05.25
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