【感想】イブの憂鬱

唯川恵 / 集英社文庫
(29件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
2
12
10
4
1

ブクログレビュー

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  • wakako

    wakako

    物語が進むにつれて真緒がどんどん明るくなっていくのがすごく良かった。
    共感できるところがたくさんあって自分も前向きになれた。

    投稿日:2023.01.22

  • ばあチャル

    ばあチャル

    前回読了の作家平林たい子氏より時代は下って、50年後に生まれた作家唯川恵様の作品。
    軟弱に思わされるほうの現代作家さん。(失礼、あくまでも思わされる、だからね)

    題名「イブの憂鬱」に示されるように、現代女性の結婚すべきや否やの悩み。
    平林氏も常に女性の性と愛について戦ながら書いた。思想も愛に直結していた。

    すらすらと読めた、あまりにも口当たりがいいので憂鬱でもないんじゃないの!なんて。

    女29歳。微妙な年頃とか。(えっ!昔は確か24歳だった、高齢人口が増えて繰り上がった)
    いよいよ29歳の誕生日を迎えた「真緒」は出社拒否気味、ブルー、ブルー。

    『自分にいったい何ができる?』
    それは何時の時代にも、言ってきたと思う、聞いてきたと思う、同じ台詞。

    『やりがいのある仕事がしたいという、…(略)…考えたところで、やりたいことは見つからないし、自分にどんな仕事が向いているのかもわからなかった。』

    『もちろん結婚だって考えた。…とり残されたような焦りに包まれた。…結婚さえすれば…すべてが解決するような気がした。…結婚しなかったのか、できなかったのか。…早い話、結婚したいと思った男からはプロポーズされず、プロポーズしてくれた男とはどうしても結婚する気になれなかった。そういうことだ。』

    『29年間かけて、少しずつ、諦めることが上手になってきたように思う』と結論がでそう。

    結婚している元同僚に会っても、「まだ29歳だから、専業主婦から抜け出したい」打ち明けられ、49歳の母には4度目の再婚をちらつかされる。面白くないからお見合いでも、とすれば断わられる。やることなすこと失敗の連続。いろいろいろいろあって一年は過ぎていって30歳を迎えた。

    と、唯川恵さんは脂の流れるような書き様で「微妙な29歳」がうまい。

    そうして、なあんだ。「なあんだ」が何かは書かないが、日本は豊かになった、かなわないほど豊かなんだなーと思う。なぜって?思想がなくても生きていけるようだもの。
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    投稿日:2021.09.14

  • KEVIN

    KEVIN

    タイトル通り、30代に突入する前の女性の気持ちの変化を描いた小説。

    いまいち共感できず、全体的に薄味な印象。

    自分は男だからか、29から30のある意味大台に乗っかる心境の変化は特になかったし。

    でも、女性にとってはやっぱり大きな意味があるんだろうな、と思う。

    女性はクリスマスケーキ、の様な時代錯誤の言葉があるけど、その価値観はまだ一部で根強くあって、その視線に晒される事は想像以上に自身を追い込むのかもしれないなー、なんて。
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    投稿日:2020.02.24

  • 麦トロロご飯

    麦トロロご飯


    主人公の真緒と同じで結婚に逃げようとしていた時期がありました。でも結局は上手くいきませんでした。
    その当時の自分は何もかも上手くいかず「結婚」に救いを求めていたかもしれません。
    「誰か私を愛して」「私に安定と幸せをください」と相手に求めてしまう所謂くれくれ星人でした。
    主人公の真緒も最初は何の取り柄もない自信のない女性でしたが友達サポートのお陰で自分のやりたいことが見つかり芯の強い女性に変わっていきました。

    自分に自信が持てると心に余裕ができて愛をもらう側ではなく愛を与える人間になれるのかなと思います。

    続きを読む

    投稿日:2019.12.14

  • ゆづき

    ゆづき

    仕事はぬるま湯、お見合いは失敗、年下の営業マンとの恋は呆気なく終わり、リストラの対象にされる。友人の夫と再び友人関係になり、会社を立ち上げフリーペーパーを作る別の友人に仕事を辞め協力し、未婚の母の道を選んだ彼女やバツ三で新たな恋に燃える母の傍らで活力を取り戻す、三十歳までの一年間に元気を貰った。続きを読む

    投稿日:2018.10.10

  • こうちゃん

    こうちゃん

    佳作。30歳を控えた女の恋愛と心の葛藤とを描いている。登場人物が全てと言っていいほど、個性にあふれて瑞々しい。

    はっとする箇所も何か所かあった。そのうちの一つ。
    「自分の身体の凹凸にぴたりと当てはまるもうひとつの身体が恋しい。
    抱き締められる瞬間、ゆっくりと目を閉じる時の恍惚は、たぶんわかりやすい快感しか持たない男にはわからない。」
    これは男である自分にぐさりと突き刺さった。
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    投稿日:2014.05.08

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