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竹内久美子, 佐藤 優 / 文藝春秋 (21件のレビュー)
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izumowol
決して面白くないわけではないのだが、二人とも頭が良すぎて芯を喰わずにその周辺をぐるぐる回りあうことに終始した、そんな読後感だった。狂言回しではないけれどもう一人頭の回転の速い人─頭が良いのとは違う─を…入れて鼎談にすれば面白かったのではないか、そう思った。ある人にとっては神は本当に存在するのだろうし、していてもいいのだが、わたしにとっては存在しないし、それを否定されたくはない、その辺りが私個人としての見解である。続きを読む
投稿日:2023.12.28
midnightwakeupper
「佐藤さんほどの知性ある近代人が、なぜ神の存在を信じられるのですか?」ヨーロッパ人口の1割以上が死んだ第一次大戦は理性の限界を痛感させ、宇宙のダイナミックな大きさ(地球の卑小さ)や遺伝子解析的進化論に…「神」の介在する余地は小さい。竹内はドーキンスの『利己的な遺伝子』に沿って〈姦淫するなかれ〉の意義を詰めていく。佐藤はキリスト教の不振は認めつつも、「神は人間の心のなかにある」「神を作った人間を研究することが神学」と開き直る続きを読む
投稿日:2022.01.24
bookmatsu
再読 人間という複雑な存在を、 多面的に見るから面白い。最後の言葉・文章に納得。 人間讃歌、この素晴らしき存在。
投稿日:2022.01.20
マツマルトモキ
佐藤さんは神学を通して、竹田さんは動物行動学を通して、結局は『人間』が何なのかを知りたがってる。 ってとこにストンと腹落ち。 「それは哲学でいうところの『存在論』」っていう佐藤さんの指摘のおかげで…自分が気になる分野が少しクリヤになった感じもするなぁ。 現代においても「神が存在する」と信じるインテリの方がどう考えているのか、から 神に似せて作られたとする人間の動物的な側面をどう捉えればいいのか、まで 対談形式に、浅くではあるけれども読みやすく進めていけるので仕事の合間に2日もあれは読めちゃいます。続きを読む
投稿日:2021.05.27
koochann
クリスチャンの佐藤と無神論者の動物行動学者・竹内氏の対談は非常に高度な宗教学・科学の先端知識によるもので奥深さを感じた。ドーキンス「神は妄想である」という著書に影響を受けたという竹内氏が佐藤に挑むが、…どちらが勝利という感じでもない。佐藤が「キリスト教はいい加減な宗教」という言葉が何度も登場し、佐藤なりの逆説的表現だとは思うが、キリスト教と縁の少ない人にとっては真に受けてしまうのではないか、と気になった。ダーウィンが娘の死をきっかけに無神論になったということは初めて知った。また米国のキリスト教はユニテリアンが多く、理神論と変わるところがないという佐藤の主張も誤解を招かないのかと気になるところ。「浮気」の章はほとんど下ネタ、猥談と聞こえてしまうようなお話しで、圧倒された! 佐藤の主張ですごく説得力を感じた部分を引用する。 「人間が自分の力を超えるものに対して想定する神は、人間の願望や畏れの気持ちが投影された いわば偶像ですよね。そういう神は、キリスト教神学でいう「神」ではない。にもかかわらず、いつの時代もそんな神が登場してくるために、そうした神という名の偶像をいかに排除するかが神学的な課題。世の中の人が考える神と、神学的な訓練を受けた人が考える神は全然違う。だから「そういう神は妄想でしょ」と言われれば、「はい、その通りです」というしかない。」続きを読む
投稿日:2020.09.05
mow168
動物行動学の竹内さんと元外務省主任分析官の佐藤さんとの対談。 キリスト教の歴史等、いろいろ興味深い話が満載。 アメリカの先住民族がほとんどO型である理由、アジアにB型が多い理由が病原菌による耐性だった…とは! キリスト教を世界教団にまで押し上げたのはパウロで、イエスはユダヤ教の改革者だった。隣人愛は案外狭い範囲のことをさしているらしい。続きを読む
投稿日:2020.01.23
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