【感想】未明の闘争(上)

保坂和志 / 講談社文庫
(2件のレビュー)

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  • メサイア

    メサイア

    私のあだ名は「ホッシー」だけれど、「保坂」ではなく「星野」。
    だから私小説ではないのかと言われると、どうもわからない。
    猫のチャーちゃんに関しては、間違いなく保坂和志さんの経験したことが(おそらくチャーちゃんに対する敬意のために)一切の脚色なしに語られている。
    しかしアキちゃんが延々と喋った、バイクとゴリャートキンの話はどうだろうと考えると、どうも私小説とは思えない。
    作者の筆の赴くままに書かれた小説というものは、人間の精神がそうであるように、現実の過去と架空の世界とを行き来するものなのかもしれない。

    それらの闘争ということか?
    明らかな区別のつかないところで行われるから未明の?

    しかしこのこんがらがった小説を書き進めるだけでも、きっとそれは闘争といって差し支えないと思う。何故未明か。なんでも紋切り型に判断してしまう理性の光に照らされ切っていないからか。そんなことを考えるのに意味はないのかもしれないけれど、それだけなら面白く、けれども決めつけるのは面白さを一段落とすことになる気がする。
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    投稿日:2019.08.07

  • 講談社文庫

    講談社文庫

    今という時のかけがえのなさのみならず、
    生の時間におけるあらゆる記憶が
    鮮やかに立ち現れて幾重にも折り重なり、
    ずっと一緒にいた犬や猫たちも、
    かつての自分も友達もみんな愛おしくなる未明の世界。

    内容紹介*
    池袋の「ビックリガードの五叉路」で、私は一週間前に死んだ篠島が歩いていた。彼の告別式で久しぶりに再会した高校の同級生のアキちゃんが、ブンとピルルという猫たちと暮らす家に、妻が不在の夜に突然訪ねてくる。さらにはお隣の三池さんの娘さんも加わって終わらないおしゃべりに、思いは時空を超える。

    やみくもに大切なものを抱きしめたり、ロッド・スチュワートが聴きたくなったり、眠ったり、子供の頃を思い出したり、セックスしたり、叫びたくなったり、どこか知らないところに行きたくなる、富士山と文学と音楽と猫と世界への愛にあふれた小説
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    投稿日:2016.02.19

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