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北上次郎 / 集英社文庫 (2件のレビュー)
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miwaponta
『すでに文庫になったものを取り上げるケースは少なくないが、それはその文庫解説に不満があるからではない。おれのほうがもっといい解説が書ける、と言う自信があるわけでもない。素晴らしい解説はすでにあるけど、…でもしかし、おれにも書かせろ、と言うニュアンスにすぎないのだ』 この感じが面白い。個人的に、文庫本の解説を読んだ時に、たまにしっくりこないことがあって、好きな書評家さんが、もしこの解説を書いたらどうなのかなあ、、、と思うことがある。そんな思いをちょっと叶えてもらえたような。 巻末で、スペシャル座談会として、池上冬樹・大森望・杉江松恋・北上次郎の4名が対談をしている。その中で、大森さんが北上さんに「解説を依頼されたのが(シリーズの)別の巻でも、自分が好きな『少年計数機』の話を書くじゃないですか。作品はあまり関係ない(笑)」とおっしゃっていて、笑ってしまった。そこが私は好きだったりもするのだが、たまに北上さんの書評を見かけて読むと、半分くらい別の作品の話してない?っていう時があるのだ。この『勝手に!~』の中にも、そういう解説いくつかあったな。でも、北上さんのそういう解説にはその作者への思い入れが込められていたりして、読んでいて楽しいし、たまたま、自分が好きな作家さんの解説で、そこに挙げられている他作品も読んでいたりすると、へえ、北上さんはこっちが好きなのか、などと思ったり。 ところで、本書の中で北上さんが、佐藤正午さんについて『佐藤正午の小説はいつもわかりにくい。それはテーマやモチーフがいつも見えにくいからだ』とおっしゃっていて、うんうんと頷いてしまった。そういう作品の方が真の本好きには面白いのかもしれないし、そういう作品の「面白さがわかる」と言ってみたい自分がいるのだか、何作品か読んだ中では、また分かりにくい、、読み返さないとよくわからない、、、だったので、少し嬉しくなってしまったのだ。(とはいえ、当然ながら北上さんはきっちり構成の面白さなど解説されていて、私の「分からない」とは次元が違う)続きを読む
投稿日:2022.02.15
take9296
連載があっさりと終わってしまったので、どうなるかと思っていたら、書籍化。よかった。でも、まだまだこの企画を読みたい。
投稿日:2015.10.04
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