【感想】やなせたかし 明日をひらく言葉

PHP研究所 / PHP文庫
(62件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
30
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ブクログレビュー

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  • はじ

    はじ

    今年まだ2ヶ月しか経っていないけれど、年末振り返ったときに強く思い出すだろう本。幼い頃観ていたアンパンマンのアニメに込められていた深いメッセージにふれ、心が強く揺さぶられた。

    パンにとってばいきんは毒だけど、酵母菌がなかったらパンは作れない。そして、ばいきんはパンがなかったら繁殖できない。だから、競い合う味方と敵だけど、それでも互いが互いを必要としている。これは、人間社会の理想のあり方そのものだ。

    そんな世界にあって、アンパンマンは最弱のヒーローだ。顔が濡れたり、困った人に分け与えたりすればたちまちダウンしてしまう。ウルトラマンや仮面ライダーみたいに悪者を叩きのめすほどの力もない。ばいきんまんにやられそうになる。すんでのところでばいきんまんに勝つけれど、こてんぱんにはできない。でも、だから良いのだ。街並みを踏み壊してしまったり、光線で自然を焦がしてしまったりするヒーローとは違って、誰も何も傷つけない。第二次大戦で弟を亡くし、過酷な従軍体験を経たやなせさんが、幼児向けアニメで伝えたかった平和の姿と共栄のかたち、そして戦争に対する深い憤り。実は、それこそアンパンマンの本質だ。

    そして、「手のひらを太陽に」の歌詞に込められた想い。
    僕らはみんな生きている。生きているから悲しいんだ。
    悲喜こもごもという言葉のとおり、嬉しさは、悲しさがなければ心から味わえない。僕たちは、悲しさがあってこそ、生きる喜びに深く感謝できる。

    辛いとき。悲しいとき。やなせさんの作品を手にとると、そこにはいつだって人間への深い愛がある。勇気と希望がある。そのことに気付かせてもらいました。
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    投稿日:2024.03.09

  • mu-min

    mu-min

    【詩は、心にほころびを与えるものでなければいけない。気づまりな人生に吹き込むさわやかな風、ほっとするやさしさがなければいけない。】

    ・・・なんて優しい言葉なんだ。

    投稿日:2024.02.11

  • 小雪

    小雪

    見開きでまとまっていてとっても読みやすい。
    元気と勇気をもらったのでまた読みたい。

    年代が年代なだけに壮絶な生い立ち。
    一貫して謙虚な姿勢で綴られているけれど、隠し切れない才能と生きてこられたのが伝わった。

    まだ息子は唄えないけど、これからたくさん一緒にうたって、やなせさんのことばを伝えたいなと思う。

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    投稿日:2023.07.13

  • コジコジ

    コジコジ

    小器晩成と仰っているが、とんでもない。
    自分が子供の頃に好きだったアンパンマンが、今の子供にも大人気なのが凄すぎる。
    この本を読めば、アンパンマンを作ったやなせたかしさんの生き様を垣間見ることができる
    今まで気にしたことはなかったが、アンパンマンにもやなせたかしさんにも、やはり歴史があるのだなと感じた。
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    投稿日:2022.08.09

  • jin1jo

    jin1jo

    人生経験豊かな人の言葉は深い。
    見習おうと思って見習えるものではないが、好きなものを諦めない大切さや影が光を引き立たせるという考え方は大切にしようと思った

    投稿日:2022.01.26

  • ahays

    ahays

    やなせさんの人生を追いながら名言を多数紹介している。やりたいことや目標が明確で、90を超えてもポジティブに精力的にそれらをやり通したことを尊敬する。自身で言っているような才能がない人だとは思わないが、人と比較するよりそれぞれの歩幅でやれることを継続してやるのが大事とはその通りだと思う。続きを読む

    投稿日:2021.12.16

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