【感想】酒池肉林 中国の贅沢三昧

井波律子 / 講談社学術文庫
(6件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • Mayu Sato

    Mayu Sato

    人間のおぞましさを垣間見た。欲望は追いかけても満足することはない。その結果破滅を招く。国が滅びる前には、散財する王が現れるらしい。そして、一度取り壊され、新たな世が生まれる。歴史ってこういうものなんだろな。続きを読む

    投稿日:2021.11.27

  • nolan4

    nolan4

    中国史上の贅沢にまつわる人物を、いくつかのカテゴリーに分別して紹介した伝記集というべきか。初版1990年代ゆえ、殷の紂王や隋の煬帝の捉え方がステレオタイプな辺りに古さを感じる。最後の方の精神的充足を求めた人たちは、贅沢をしていると言われればそうなるのかもしれないが、本のタイトルに合致するかと言われると、ちょっと違うような気もする。続きを読む

    投稿日:2021.11.27

  • masamzo

    masamzo

    中国歴代贅沢史。散財の仕方が豪快この上ない。最終章の精神の蕩尽は、要らないと思う。蘇東坡のエピソードは面白いけど。

    投稿日:2020.09.15

  • bax

    bax

    [ 内容 ]
    中国の厖大な富が、大奢侈となって降りそそぐ。
    甍を競う巨大建築、万余の船を浮かべる大運河。
    果てしない宴と後宮三千の美女、美食と奇食、大量殺人・麻薬の海。
    そして贅のフロンティアを心に求めた精神の蕩尽まで。
    紂王・始皇帝・煬帝などの皇帝から貴族・大商人へと受け継がれ、四千年を華麗に彩った贅沢三昧のなかに、もうひとつの中国史を読む。

    [ 目次 ]
    第1章 皇帝の贅沢(酒池肉林;狂気の不滅願望;巨大建築マニア)
    第2章 貴族の贅沢(美意識の洗練;女たちの幻想空間)
    第3章 商人の贅沢(欲望の自己増殖;文化を「買う」)
    第4章 贅沢のブラック・ホール(宦官の呪われた贅沢;血の快楽;王朝贅沢史の総決算)
    第5章 精神の蕩尽(酒浸りか薬漬けか;流罪も楽し;漂流する市隠)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]
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    投稿日:2014.10.05

  • touxia

    touxia

    中国は、実におもしろい国だ。
    これだけたくさんの人がおれば、また、
    変わった人がたくさん生まれてくることだろう。

    いわゆる「贅沢」ということを基準にして
    中国の歴史をみるならば、
    人生の生き方も明らかになることだろう。

    皇帝、貴族、商人、宦官という階層での
    贅沢を分析していくと、
    その形態が大きく違ってくる。
    皇帝は、権力を持つがゆえに、
    財力を費やしても自分の野望をとげていく。
    それと引き替えに、国さえ滅ぼしてしまう。

    殷王朝(BC1700年からBC1100年)の
    第30代 紂は、酒池肉林をおこなう。
    それは、質ではなく、量であった。

    秦の始皇帝(BC259年からBC210年)
    成り立ちが父親殺し。 
    度量衡、貨幣、車軌、文字の統一、焚書。
    死を超越しようとした
    徹底した合理主義者
    贅沢の限りをつくした「阿房宮」

    漢の武帝(BC156年からBC87年)
    隋の煬帝(569年から618年)
    成り立ちが父親殺し。
    巨大建築マニア 運河を造る。
    書物を徹底的に集める。
    唐の玄宗(685年から762年)
    明の万歴帝(1563年から1620年)
    清の乾隆帝(1711年から1799年)

    「無上の権力というものは、
    それを手中にしたものの神経を、
    恐ろしい勢いで麻痺させるものなのであろう。
    権力が強化されればされるほど、彼らの心は逆に、
    いかにしても埋めることのできない
    真空状態が徐々に広がっていく。

    心の空洞をなんとか埋めようと、
    皇帝たちはけばけばしい奢多の物量作戦を
    エスカレートさせる。」

    貴族は、あくまでもつかえる身なので、
    比較的自由な考え方の贅沢を追求していく。
    ここには、文化が生まれる素地がある。
    自由とは、文化の源泉であるかもしれない。
    貴族文化が花がひらくのは、
    初代の貴族ではなく、貴族の子孫たちが、
    生まれるときから貴族であってはじめて、
    成り立ってくる。

    王義之(307年?から365年?) 書聖
    蘭亭詩序 <金から蘭への変化>
    贅沢の質が変わってくる。
    三絶 「才絶」「画絶」「痴絶」(アホの極み)

    商人は、つねに財力の拡大とその自分のほしいままが、
    バランスをとりながら、すすんでいく。
    宦官は、その機能を失っているがゆえに、
    陰湿で、華美な方向へ行く。
    続きを読む

    投稿日:2013.03.06

  • yellow5bird

    yellow5bird

    この書は、殷の紂王にはじまり、皇帝・貴族・商人など、中国における贅沢の諸相が書かれている。  高校時代に世界史の授業で聞いた話もあったが、初めて知った話もあり、なかなか楽しめた。個人的欲望が後々多くの人の役に立ったり、また逆も・・・。続きを読む

    投稿日:2013.01.24

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