【感想】盗作の言語学 表現のオリジナリティーを考える

今野真二 / 集英社新書
(10件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • たこすけ

    たこすけ

    「これはあれの盗作だよ!」と証明する本ではなく、言語上の「同じと違うとがどうやって認識されているか」を考える本。例えば、俳句は一文字変えるだけで別の句になるが(例:添削)、パスティーシュにおいては文体というぼんやりしたものを認識して似ていると感じるなど。結論的なものは特にないが、著者の言葉の森に分け入るワクワク感、止めどなき探究心が伝わってきて好感が持てた。俳句や短歌の分析も参考になりました。続きを読む

    投稿日:2023.01.08

  • hiro1548

    hiro1548

    タイトルは「売らんかな」のためのもので、内容は盗作とは関係ない。
    「文章が似ている」とはどういうことなのか、人は文章のどこをどう認知して、他の文章と似ていると判断するのかを探るもの。考えてみるまでもなく「コトバ」に100%のオリジナリティはあり得ない。そりゃそうで、聞いたこともないコトバや文章だったら意味が伝わらないもんね。誰もが知っているコトバを使いながらも、文章には個性が生じる。不思議なもんだ。続きを読む

    投稿日:2021.06.10

  • yuusukee

    yuusukee

    引用して比較するのは仕方ないとは言え4ページにまで至ると、とほほ。もしや、これも盗作の一つの技法という事?

    投稿日:2019.01.12

  • 愛と幻想

    愛と幻想

    盗作とはなんぞや? を言語学的に分析したもの。盗作? のような作業をすることでどうなるかそれはどういう違いがあるのかが書かれてある。本歌取りやパロディについても。想像していたより盗作めいたことというのはかなり露骨に行なわれているというのが衝撃で、偶然の一致を回避したいとか思っているレベルではなかなかない感じが実際にはあるのだなという感じ。で、その上で、そういったことがテキストとして結果どうなのかを冷静に論じることで、冷静に良し悪しを考える感じを提供してくれていると思います。続きを読む

    投稿日:2017.12.18

  • mizukanebunko712

    mizukanebunko712

    中盤以降は文法、文学としての手法・技法の話題が主です。俳句や和歌についての比較が多数あるのは珍しいかもしれません。
    自分は門外漢ゆえ理解しづらい部分も多いのですが、果たして「パクリ」を指摘する側(特にネット上で)これだけの文学的手法をどれだけ調べたうえで相手を批判しているのだろうなと思えました。続きを読む

    投稿日:2015.12.16

  • 鴨

    パロディなのか剽窃なのか、オマージュなのか冒涜なのか。表現の揺れや接続詞、単語の並びなどから、下敷きにした文章との近さ/遠さや、作者/二次的な作者の立場の違い、表現形式の差による情報の取捨などを扱う。

    コピペ・パクツイに関しては帯に書いてあるほど扱わず、「おわりに」で少々触れる程度であるので、コピペ・パクツイを求めて手に取った場合は些か拍子抜けするかも知れない。地道な比較作業や、わずかな表記の揺れから作品を読む繊細さが光る。
    続きを読む

    投稿日:2015.11.11

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