【感想】バナナブレッドのプディング

大島弓子 / 白泉社文庫
(52件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
25
13
8
0
0

ブクログレビュー

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  • maimaicatatsumuri

    maimaicatatsumuri

    初・大島弓子

    衣良ちゃんのもつ怖さは、生きていくうえで大なり小なり誰もが感じているこわさだと思った。
    明日が怖い気持ちを「きょうはあしたの前日だから」と言わせるセンスが素敵。
    少女の中にある生きづらいほどの純粋性が、おもたすぎない詩的なリズムで発せられ、物語はポンポン思いも寄らなく進んでいく。そしてみんな繋がっている。それはよく仕組まれた物語のロジックというよりは「大島弓子」というひとりの中で生成されたものだからというオリジナリティがある。
    じゃあこの人はどうなった?とかツッコミどころが満載なものもご愛嬌。そもそも世界観が愛嬌であふれてる。
    生まれてしまったという深い絶望と孤独は、私にも確かにあるもので、こんな恐怖心を自由に肯定してもらったような、温かい気持ちになった。少女漫画という媒体の奇跡をみた気持ち。
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    投稿日:2023.01.31

  • ワンダフルデイズモーニング

    ワンダフルデイズモーニング

    本当にうれしかった日、本当にかなしかった日、本当にめちゃくちゃな日、本当はほんの一瞬のうちに過ぎ去るものが、その瞬間まるで永遠みたいに感じられることがある。その一瞬のことが書いてある気がする。

    投稿日:2022.11.05

  • hibu

    hibu

    だいぶ前にAmazonの評価が高いので購入した作品。

    まず開いて見てマンガだったことにびっくり!
    しかも少女マンガ…。

    昔、少女漫画を読んだことあるので、これも何かの縁と思い読み始めましたが、真ん中あたりでギブアップしました…。

    レビューにもある通り、名作なのでしょうが、私には合わなかったのでしょう。私の準備が足りなかったので、評価なしです。

    残念。
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    投稿日:2022.09.16

  • shukawabest

    shukawabest

    このレビューはネタバレを含みます

    フォロワーさんの本棚・感想から手に取った。

    個人的に、37年ぶりくらいとなる少女?マンガ。

    子どもの時の感受性を持ち続けることができていたなら、衣良のような高校生でもふしぎな感じはしない。でも、その感受性は「自分」という存在意義を突き付けてきて・・・。

    真剣に読んだつもりだが、どれだけ作者やこの作品のファンの方々が感じている「肝」を汲み取れただろう。あまり自信がない。
    そんな中、僕の心に残ったのは①とそれから④。
    27年前に発刊された本とは思えないほど、今の時代にやっと認知されるようになった大切な価値観を孕んでいると思う。

    ①バナナブレッドのプディング
    衣良は繊細で独特な女子高生。夜中のトイレの付き添いをさせていた姉が明日結婚することに脅えている。友人さえ子は、心の支えとなるボーイフレンドを作ることを勧める。理想のタイプは「男色家の男性」という衣良の意を汲み取り、さえ子は自分の兄、峠と結婚させる。「峠は男色家」、そして「結婚」。衣良を想う優しい人たちの二重の嘘の生活が始まった。
    ②ヒー・ヒズ・ヒム
    憧れている「笑顔の君」から、どこかでお会いしませんでしたか、ときかれた冬彦。眉をカットし髪を巻くと、イギリスの人気歌手ピーターピンクコートとそっくりなのであった。
    ③草冠の姫
    大学3年、両刀づかいのプレイボーイ貴船は、友人に「やめとけよ」と言われた裾野桐子と一夜を共にすることになった。
    ④パスカルの群れ
    息子の初恋に感づいた父親は、嬉しくて会社帰りの「赤ちょうちん」を息子と約束し別れるのだが、実は相手が気になって・・・。

    おじさん(自分のこと)、アップアップでしたが、何とか読み終えました。

    フォロワーさん、深い本、ありがとうございました。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.02.05

  • kicchan2

    kicchan2

    友達から借りて読んでみました。
    もう一つ夏のおわりのト短調を借りて読み終わっているのですが、こちらの方が読みやすかった!
    不安定な女の子たち、昔の青春ってこんな感じなのかな…?
    もしかしたらもう一度読み返すと違う感想になるのかな…?続きを読む

    投稿日:2021.06.27

  • イナダ

    イナダ

    このレビューはネタバレを含みます

    表題作「バナナブレッドのプティング」は全5話。主人公の衣良という女の子は、世を忍ぶ男色家のカモフラージュの交際相手になりたいと言い、友達・御茶屋さえ子の兄・峠と知り合い、峠は衣良のために芝居をすることに。「きょうはあしたの前日だから……… だからこわくてしかたないんです」繊細な少女のまま成長した衣良は峠と儀式上の結婚し、峠の恋人のふりをすることになった同性愛者の男の子・奥上大地は、本当に峠のことを好きになってしまう。大地のことを密かに好きだったさえ子は、兄のふりをして彼に近づく。一方通行の恋模様、誰も他人を真っ向から否定しない世界なのが良い。空想的で突飛に感じるところもあってとっかかりづらかったが、また読んだら感じるとことがあると思う。
    「パスカルの群れ」は、同性を好きになった男の子が女装して近づいたら、女性だと思われて相手に好かれてしまう話。悲恋のようでいて希望もあるような、不思議な明るさがあって素敵。

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    投稿日:2021.03.23

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