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小松左京 / 角川文庫 (2件のレビュー)
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総合評価:
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葛城剛志
このレビューはネタバレを含みます
現在の中国がまだ中共と呼ばれていた頃。 新彊ウィグル自治区で武力衝突が起きたという小さなニュースが発端だった。 主人公の新聞記者はそこに大きな事件の匂いを嗅ぎつけ取材に向かうのだが、現地には予想もしない「敵」が待ち構えていた。 主人公がいきなり妻以外の愛人と情事に耽るシーンで始まるのは刺激的であり、それとは無関係に世界規模の重大事件が進行しているという一種の「置いてけぼり」感がワクワクする。 映画化したら面白そうなのにな。
投稿日:2014.05.03
フラビオ
2012年3月7日読了。大連の日本語書店より無料で引き取った文庫本。文革の収束・自治区のデモに過敏な中国に不自然な軍事行動が発生。米ソはじめ国連加盟国は事態の解決に動こうとし、日本人記者山崎は取材のた…めソ連に向かうが・・・。著者は「明日をも知れぬ異常事態発生時、人間は/地球人は/世界各国はどう動くのか?どう動くべきなのか?」という問題意識を常に持ち、国際政治経済の生々しい動向に常に触れていた人なのだろう、実に緊迫感がありリアルなSF小説だ。「中国・ソ連・ネパールなどで発生」とされる小説内の事件に、どことなく危機意識を欠き他人事で接していた自分も終盤の展開には、「もし○○となったら?」という、自分の身に置き換えた想像力が欠如していたことを思い知らされる。確かに小松左京とはすごいSF作家だったのだなー続きを読む
投稿日:2012.03.07
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