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酉島伝法 / 東京創元社 (28件のレビュー)
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aqua
このレビューはネタバレを含みます
すごく読み応えがあった。理解するためにたくさんメモを取った。奥深く作り込まれた世界は一度読んだだけでは把握しきれない感があり、解説を読んで驚くことがいくつかあった。 やはり最初の『皆勤の徒』に抜群に惹かれた。ここから始まる未知の世界にじわじわと馴染んでいくのが楽しい。想像力を働かせる読書の楽しみを最大限得られた。 今現在の人間とはかけ離れた者たちが登場するが、行動原理が意外にも理解できるところがポイントで、仕事があり暮らしがありここにもひとつの社会があると気づく。それがなければ本当に放り出されたような気持ちになったかもしれない。 たくさん登場する造語も、つかわれている漢字や読みでなんとなく意味が分かるようになっているところがすごい。 設定やストーリーの面白さだけではなく、読ませる文章の巧みさがあると思う。デビュー作というのがまた驚きだ。
投稿日:2024.06.18
もー
面白い。同音異義語(?)がワラワラ出てきて言葉遊びが楽しい。 描写が妙に生物的でグロテスクなので、耐性が無い人には辛いかもしれない。 表題作が一番訳がわからない(といっても世界観がとてつもなくユニークで引き込まれる)話で、徐々にこの世界の仕組みが分かっていく構造になっている。解説を読まないと完全な理解はできないだろうが。 解説には同じような世界観として『地球の長い午後』や『新世界より』など私にはイマイチな印象だった書籍が出てくるが、それらと共通するのは「空想の生態系が出てくる」という点だけだと思う。方向性も描写の仕方も異なる。 …と思ったら、解説を読み進めていくとちゃんとそう書いてあった(列挙された作品とは格が違うことも)。 本書の内容は海外に出てもウケると思うが、言葉遊びの面白さは他国語に翻訳するときにとても悩まされそう。 あまりカタカナ語を使わず、本来なら外来語で呼称するものを敢えて独自の漢語(= 表意文字)で記載することでイメージと共に異世界感が強烈に表現されている。SFで軌道エレベーターや脳インプラント、脳内のインターフェイスがワクワクする単語であるように、海外ではこの漢語的な語呂が魅力的に見えるかもしれないなと思う。あえて漢語を残してルビを振っても面白がられるかもしれないが、感じの意味が分からないと面白さが伝わらないか。書籍への印刷や2バイト文字は画面への表示も大変で、労多くして・・かな。
投稿日:2024.03.24
につ
全然読めなかった。序盤で脱落。文章もその繋がりも意味が分からないし、語彙も意味が汲み取れない。自分にとってこれを読むことに時間は使えない。
投稿日:2024.01.12
れふ
凄かった。いまは存在しない、でもいまとは独立でもない、そんな概念、存在で一冊の本が埋め尽くされていた。馴染みのない概念が多すぎてとにかく読むのに骨が折れた。でも、ここに一つの世界があるように思えて、ま…ずはようやく一回通読することができた。積んでいるものを進めたいけれど、早いうちに二回目を読まないといけない気がする。 解説を読まなければ、一体この小説は何だったんだ、というところで終わっていた気がして、解説が解説の役割を果たしている、解説に求められるハードルのとにかく高い小説だった。解説は星5だと思う。 221029続きを読む
投稿日:2022.10.30
onsenもひもひ
文体に慣れる必要があるけれど、独特な世界観がやみつきに!表題作「皆勤の徒」が一番好きになった。学園モノテイストな話もあったが、読者に媚びず、これからも作者の想像力を爆発させていって欲しい。
投稿日:2021.06.10
りり
詳しい解説はついているけど、読んでも全く理解できなかった。最初の話が一番読みにくかったから、これで脱落する人も多そう。 独特な単語ばかりで難しいけれど、ほんの少しの男女のつながりがどれもよかった。
投稿日:2021.05.23
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