【感想】非属の才能

山田玲司 / 光文社新書
(122件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
21
45
35
3
4

ブクログレビュー

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  • osugis

    osugis

    才能というのものは“どこにも属せない感覚”のなかにこそある
    という著者の考えから生まれた非属の才能。

    何かに属することの安心感と属さないことによる特別感のようなもの。
    属せない感覚は怖くもあり、そこからはみ出している楽しさみたいなものもあるよう思う。
    読んでいると、その属せなさみたいなものに、それでいいんだと思える。

    途中のテレビとかケータイとかに関する話はちょっとついていけなくて、押し付け感があったけれど、そこを除けば、面白くてまた読んでみたいと思えた本だった。
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    投稿日:2023.12.09

  • zero

    zero

    変わり者の性格が悪い老人から話を聞くような本。
    8割は偏った見方で誰かを馬鹿にする話なので聞き流していいが、2割くらいハッとさせられる良い話がある。
    全体を半日で流し読みして、折に触れてまえがきと目次と第7章「和をもって属さず」だけを読み返すのが良さそう。それ以外は読み返さなくて良い。

    中島義道の「働くことがイヤな人のための本」と対比させると面白い。(個人的にはこっちの方が100倍深みを感じて好き)

    「非属の才能」というタイトルとコンセプトは最高だった。今後も印象に残り続けて心の支えになる考え方だったし、良いフレーズにたくさん出会えた。どこにも馴染むことができない社会不適合者の悲哀を才能に裏返してしまう力強さがあった。自分の世界を大切にしようと思えた。

    だが浅い知識と狭い視野で多数派を一括りにして馬鹿にする姿勢は大嫌いだった。
    筆者の良し悪しの判断には違和感がある。「時代を変える」とか「ヒーローになる」とかが無条件に「良い」こととして書かれているが、資本主義的価値観で良し悪しを判断しているように見えてしまう。
    こういう意見がどんどん持て囃されるようになってきたのが最近の時代の流れだと思う。「大衆に迎合することなく自分の頭で考えよう」といったことを大衆が言うヘンテコな状況だ。
    私は自分の頭で考えて群れからはみ出してしまうのも才能だが、自分の頭で考えずに群れに合わせることができるのも才能だと思う。各々が自分の適性に合った役割を持つことができるのが理想だと思う。
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    投稿日:2022.10.29

  • hina

    hina

    世の中のほとんどの人は、各々が持つ才能が目に見えるカタチになるまで応援も評価もできない。
    だから見えない段階ではどんな素晴らしい才能もどこにも属さないただの異端者として扱われてしまう。

    でもどの時代の何かを成し遂げた人も有名人も、どの漫画や映画のヒーロー達もそうだった。
    だからもし周りに理解者がいないのならば、勝手にそのヒーロー達を自分の身内だと思って、現実の理解者が現れるまで「心の師」としてしまえ。
    この意見はすごく心が救われる人がいるのではないか。
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    投稿日:2022.02.22

  • masaniro2

    masaniro2

    安易に自分の感覚を殺して、違う意見に迎合しない様を、非属と表現する本書。

    但し、非属は関わらないことではない。

    本書の終盤、
    「重なるところで共感し、重ならない部分で貢献する」
    に、全てが集約されていると思う。

    結局、筆者も、人を驚かせたいエンターテーなんだ。
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    投稿日:2022.01.24

  • sonica00

    sonica00

    良書で一気読み。
    協調しても同調はしない。
    古今東西の非属の先輩方の活躍を参考に、非属であることを受け入れ、自信に変えて、無二の存在として生きていこう。という呼びかけと受け止めました。
    ひきこもりのところはすべて同意とはいかなかったけれど、おおむね共感。メモを取りたい箇所がたくさん見つかりました。
    ライフスキルを学べた新書。
    光文社さん、ありがとう。
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    投稿日:2021.12.12

  • すな

    すな

    書店員Xこと長江貴士さんの本によく引用されていたので気になり読んでみた。
    面白く思ったのは、引きこもりの人にはこの世界が自分に合っていないと感じる才能がある、と言い切っているところ。ダーウィンだって他の偉人だって引きこもりをせずに周りに馴れ合う努力を優先させていたら偉大なことは成し遂げられなかっただろうと。引きこもりをして自分と対話する、本を読んで知識を積み上げる。これは重要なことだと。しかし、親や世間の人は引きこもりをしている人たちに自分たちが信じている正しい世界に引っ張り出してむりやり就職させて「社会復帰」をさせたと喜んでいる、と。これはまさしくその通りだと感じて笑ってしまった。
     あと、「怠惰な人ほど真面目にみえる」というのも世の中の核心の言葉だと感じた。自分で考えることをせずに周りに合わせるのを大優先で生きることの危うさ。
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    投稿日:2021.07.11

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