【感想】ヘンリー・ライクロフトの私記

ギッシング, 池 央耿 / 光文社古典新訳文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
0
1
0
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • ravenclaw55

    ravenclaw55

    新訳で読んでみる。
    これも悪くはないかな。
    といって、昔の平井正穂訳がどんなだったか、もう忘れてしまっているが。

    投稿日:2020.07.07

  • mocciom

    mocciom

    ギッシング"ヘンリー・ライクロフトの私記"を読む。

    売れない文士が思いがけず遺産相続、風光明媚な田舎に引っ込み、読書と思索の日々を送る。

    知識人の理想に満ちた、ギッシングの自伝的作です。昔から岩波文庫に入っていましたが、こちらは2013年に光文社が出した古典新訳シリーズです。

    ライクロフトは売れない作家として世に容れられない中で、ひねくれたり貧困層に感情移入して義憤を発したりもしていましたが、隠棲後は程よく枯れて過去の自分も素直に見つめなおしています。

    ロンドンでの作家生活30年、初老50のライクロフトは静かな田舎家でたまの訪問客と語り、また思索する。

    名利を追わず、富貴を求めず、中国の隠者に通じる知識人の理想像といえましょう。

    ◯貧困とは、もちろん相対的な概念でだが、いろいろと意味がある中でも、特に個々人の知性の評価を含む言葉である。新聞が伝えることを信じるなら、イギリスには大層な肩書きを持ちながら、週に25シリングの収入が約束されればもはや貧者とは名乗れない男女がいるという。何となれば、その知的欲求は馬丁や皿洗いの女と変わりないからだ。
    続きを読む

    投稿日:2015.02.28

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。