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藤本ひとみ / 文春文庫 (10件のレビュー)
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総合評価:
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七鵺
あまり期待せずに読み始めたら…面白いではないですか!そうか…この人が『サド』という言葉の語源なんや…勉強になりました!
投稿日:2017.03.18
黒井ペン太
「今までに、おまえの草地の奥の祭壇に、貢物を捧げた者はいるか」 侯爵サドの晩年の物語。サドは、悪人か性の先駆者か、常人かを判決する(本人を交えての)裁判の話。 かたっくるしくはなく、分かりやすい文…章で、サドのこれまで犯した犯罪が審議されていく・・・ 始めの方は、サドの傲慢さ、変態さが滲み出てて気分が悪かった。 それでも、サドの言葉選びが可笑しく(上のセリフとか)笑ってしまう。 散々ロマンチストになりきり、悪人を装い、弱者として涙を誘っておきながら、ツンデレで、ナルシストで、創造力が欠け、すぐ快楽などなど。 もうダメだ、この人っ! サドの話なんだけど、最後のクルミエの計算高さにはヤラレタ。コラールのちくしよーっ!!!!という心の声が聞こえてきそう(笑)。このクルミエとコラールの勝負も見所の一つ。 藤本ひとみ氏の文章だからこそ、面白く読めたと思う。 人間味があって、よかった。続きを読む
投稿日:2014.02.28
office4690
マルキ・ド・サドは晩年、精神病院で治療を受ける。彼が起した事件は有罪なのか無罪なのか、裁判所は治療続行を主張する病院の理事長とサドを再び牢獄へ送ろうとする医院長の主張に耳を傾ける。マルキ・ド・サドは…どこにでもいる変態おやじに成り下がり、カリスマ性がどんどん失墜していく。現実とは読者が期待するほどの盛り上がりを見せることはない。妄想の世界は果てしなくマルキド・サドを魅了するのだ。続きを読む
投稿日:2013.09.03
mi-key
1808年、パリのシャラントン精神病院に侯爵サドはいた。 侯爵サドはすでに晩年を迎えていたが、忌まわしい放蕩と生体解剖を繰り返してきたという醜聞にまみれており、院長コラールはこの厄介者を犯罪者と認定し…て牢獄に送り込もうと考えていた。 一方、理事長のドゥ・クルミエは、侯爵サドを患者として病院で治療する必要性を主張した。かくして侯爵サドの処遇を決定するため、パリ警視庁から調査団が派遣され、過去の事件についての審問が始まった。 いわゆる法廷小説は、今まで面白いと思ったものがなかったので、ちょっと警戒していたが、これはなかなか読み応えがあった。特に後半、調査団に紛れ込んだダニエル・サブロニエールがこの作品に果たす役割は大きい。人情派(?)ともいえる理事長のドゥ・クルミエの人物造型も気に入った。続きを読む
投稿日:2012.08.12
lavandulol
サド侯爵は憎らしいのですが、憎めないという魅力的なキャラクター。 どうしようもない侯爵の回想を通しながら、ぐいぐいと引っ張られてしまいます。サドの娘がどうなったのか、気になる終わり方でした。
投稿日:2012.08.06
"K"
[要旨] 「私の顔の上に座っておくれ」十一歳の恋人マドレーヌに侯爵サドは言った。シャラントン精神病院で放縦な生活を送るサド。病院での治療を主張する理事長クルミエと、牢獄へ送ろうとする院長コラール。サド…は、はたして狂人か犯罪者か性の先駆者か。その生涯と驚愕の真実を法廷サスペンスの形で明らかにする。続きを読む
投稿日:2011.07.08
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