【感想】領域を超える経営学

琴坂将広 / ダイヤモンド社
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
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ブクログレビュー

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  • 349gjwsinferas

    349gjwsinferas

    企業倫理が未来を変える
    グローバル企業の経営について書かれた本。
    「企業倫理が未来を変える」という章は新鮮であった。
    その章では、ヨーロッパに展開するスターバックスの節税スキームが記述されていた。三つの国をまたいでビジネスをする事で税を回避するという話である。これは倫理的に正しくない事であるが、相対的な判断しかできないこともある。例えば、先進国側から見たら間違っているが、発展途上国側から見たら正しいという場合である。Appleの例では、端末製造の下請けとして中国の労働者が雇用されていて、その人たちは先進国の人からすると、刑務所の様な所で生活している。しかし、現地の人からすると仕事や住む場所が与えられて、満足しているという例だ。価値基準が異なる国や地域で事業を行なっている場合、企業自身による自制が求められると感じる。続きを読む

    投稿日:2019.04.29

  • hiddie

    hiddie

    このレビューはネタバレを含みます

    学生時代の国際経営論の講義を思い出させる内容。古くはアダム・スミス、近代ではハイマーに始まり、ゲマワットまで広くカバーされているのが凄く良い。このまま国際経営論の教科書に使えるのではないか。入山先生の著作も良いが、この本も良い。ただし、ビジネスマンには不向き。

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    投稿日:2018.04.23

  • rk81bklg

    rk81bklg

    このレビューはネタバレを含みます

    ・気鋭の経営学者による「国際経営という旅のガイドブック」。

    ・経営学という「学問」であるため、止むを得ないところかもしれませんが、抽象論が多く、実際の業務で直接役立つという部分は少なかったかもしれません。

    ・一方で、視野・視座というところでは、ヒントになるような部分も多かったように思います。
    ■原材料から最終製品に至る価値連鎖の中で、力を持つことができるのは誰なのか。
    ■グローバル統合への圧力とローカル適合への圧力のそれぞれの強弱で、取り得る戦略の方向性が異なる
    などなど。

    ・少なくとも、自分自身の知見がまだまだ不十分だと思い知らされるきっかけになりました。

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    投稿日:2016.02.14

  • masa0612

    masa0612

    このレビューはネタバレを含みます

    国際経営を題材に、経営学を社会科学と実践科学の両面からとらえた書。国際経営を網羅的に把握できる。筆者は経営に関わる3つの立場(経営者、コンサル、研究者)を経験。ビジネス書にありがちな「俺はこう思う!」ではなく、ジャーナル論文を中心とした先行研究や自身の経験に裏打ちされた内容は非常に濃い。
    Amazonの書評はボロボロだが、自分としては良書だった。

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    投稿日:2015.12.27

  • ピッコロ

    ピッコロ

    類似本としては
    入山先生の「世界の経営学者は今何を考えているのか」が挙がると思うが、
    あちらの本は実践レベルに応用出来るTipsをアカデミズムから紹介しているのに対して、
    こちらの本は国際経営学(それは2面性があり)とはどのようなものかをアカデミズムから紹介している、
    という違いがある。
    なので、純粋に学問としての経営学に興味がないと読んでいてしんどい本だろうし、
    その点がAmazonでの評価の低さに繋がっているんだろうと思う。
    帯にマッキンゼー、とかオックスフォードとか書いて一般読者を釣っているからこういうミスマッチが起きる。
    もったいない。

    経営学にはサイエンスとしての普遍性を目指す方向性と
    実学としての実践への応用を目指す方向性の2面性がある。
    この2つの方向性は相反しているため、
    経営学を論じるときはこのことを認識しなければならないと筆者は主張する。
    本書は起業経験とコンサルタント経験から実践を追求する視点と
    欧米大学院でトレーニングを積み、現在も学者としてサイエンスに向き合っている2つの視点を有している筆者ならではの両面に応じた議論が展開されている。
    国際経営学におけるアカデミズムの蓄積を両面から紹介しており、内容は決して易しくない。
    特に後半の比較制度から見る国際経営学は難しく、ロジックは理解出来たつもりだが、
    どうも具体的なイメージまでは出来なかった。
    これは読者の力量不足だが、
    参考文献(全部英語だが)も豊富に紹介されているため、
    やる気があれば自分で補うことも可能だ。
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    投稿日:2014.11.08

  • katsuya

    katsuya

    SFCの卒業生琴坂くんの著書。400ページの分量にまずひるむが、経営学、特に国際経営学に関心のある人は必須の教科書として読むと良いと思う。タイトル通り、経営を様々な分野と融合しているものとして捉え解説している。意思決定、組織、貿易、新興国への進出、人材等。読みごたえ有り。続きを読む

    投稿日:2014.08.09

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