【感想】蜘蛛の夢

岡本綺堂 / 光文社文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

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  • じゅう

    じゅう

    「岡本綺堂」の時代推理傑作集『時代推理傑作集 蜘蛛の夢 新装版』を読みました。
    『半七捕物帳(一)[春陽文庫]』、『半七捕物帳(四)新装版[光文社文庫]』、『鎧櫃の血 新装版 巷談コレクション』に続き、「岡本綺堂」作品です。

    -----story-------------
    雷鳴轟く激しい夕立が過ぎ去った四谷石切横町の一角、天をつく大銀杏の袂で雷に撃たれた若い美女の死体が! 
    すぐそばには青い大蛇の骸が転がり、その奇怪な構図が見物人の背筋を凍らせた。
    女は芸妓あがりのあばずれで、蜘蛛の賭博に絡みがあるらしいが……。
    (表題作より) 
    根強い人気を誇る『半七捕物帳』シリーズ同様怪奇趣味に溢れた探偵譚、全十二編を収録!
    -----------------------

    短篇集『探偵夜話』収録作から9篇、短篇集『怪獣』収録作から3篇、全12篇で構成された短篇集です、、、

    最も古い作品が100年以上前の1918年(大正7年)に発表された『慈悲心鳥』、最も新しい作品が80年ちょっと前の1936年(昭和11年)に発表された『廿九日の牡丹餅』です… 大正末期から昭和初期の作品ですが、時代を経ても、面白いモノは面白いですね。

     ■火薬庫
     ■蜘蛛の夢
     ■放し鰻
     ■平造とお鶴
     ■穴
     ■有喜世(うきよ)新聞の話
     ■慈悲心鳥(じひしんちょう)
     ■女侠伝
     ■馬妖記
     ■廿九日の牡丹餅
     ■真鬼偽鬼(しんきぎき)
     ■恨みの蠑螺(さざえ)
     ■解説 都筑道夫

    怪奇探偵譚好きの面々が集まって自分の体験談などを披露するという体裁を取った作品群で、舞台は江戸時代から明治、大正まで様々なバラエティに富んだ12作品でした、、、

    探偵譚と言っても、探偵が事件を解決するという展開ではないので、怪奇ミステリ・怪奇サスペンスという方がしっくりくる感じでしたね。


    日露戦争当時、ある町の師団司令部の火薬庫の近くで、人望厚い大尉が射殺されますが、その遺体が朝になると狐に変わっていた『火薬庫』、

    長屋に住む若者平吉は富くじに大当たりしたため、放し鰻をしますが、それだけでは災いを避けることができなかった『放し鰻』、

    安く買い取った高輪の古屋敷の荒れ放題の庭に夜な夜な何者かが侵入… 様子を見に出た父は、何者かが掘った穴に落ち、怪しい女を目撃、しかも、他にも、新しい穴がいくつもできていたという『穴』、

    あたりが印象に残ったかな… それぞれ面白かったんですが、あまり強く印象に残る感じじゃなかったですね。
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    投稿日:2023.06.08

  • pokorit

    pokorit

    収録作品は、火薬庫/蜘蛛の夢/放し鰻/平造とお鶴/穴/有喜世新聞の話/慈悲心鳥/女俠伝/馬妖記/廿九日の牡丹餅/真鬼偽鬼/恨みの栄螺。

    投稿日:2016.05.18

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