【感想】ターニング・ポイント ボディガード八木薔子

渡辺容子 / 講談社文庫
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
2
7
5
0
0

ブクログレビュー

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  • あぴ

    あぴ

    女性版ハードボイルド小説を読んだ気分。
    分かっているはずなのに途中何度か
    「あれ?八木薔子って女性だよね?」と
    確認した自分がいました。
    読んでいる私の背筋さえピンと張られてしまうほどの
    八木薔子のキビキビ感が爽快。
    と同時に女性以上に女性らしい気の細やかさに脱帽。

    ストーリーも保安士から身辺警護員へと緊張感が増していき、
    ページをめくる手が止まらなかったです。面白かった。

    渡辺さんの作品を読んだのは
    「左手を告げるなかれ」以来のはずなんですが、
    読了した記憶があるものの内容をスッカリ忘れている私。
    (その作品が記憶に残らないほどつまらなかったわけではなく、
    単に私の記憶力の問題な気がしてしょうがない。
    つまらなかったのなら「つまらなかった」と逆に記憶に残っているはず)

    というわけで、もう一度読み返してみようかな。
    続きを読む

    投稿日:2018.02.25

  • バス好きな読書虫

    バス好きな読書虫

    「左手に告げるなかれ」を読んだのが、もう10年近く前。
    「エグゼクティブ・プロテクション」も6年前。警察組織ではなく、民間組織の「身辺警護員」と言うのが、新しくて面白かったイメージは強いけど、正直、細かい内容までは覚えてない。
    それでも、保安員から身辺警護員になるまでの八木薔子を綴った連作を集めたこの作品はブクログの評価通り、面白かった。
    深町秋生の「PO」を読んで、民間警護が気になって、調べてみたら、続編が出ていた。初出は「左手に告げるなかれ」の発売と前後しているものも多いが、この本自体の発売の頃に警察でも「PO」と言う組織が出来たものと思われる。
    発売当時は民間人を警護すること自体が大変だった時代から、少し様子が変わっていることを考えると、このシリーズの続編は期待出来ないのかなぁ。スピンオフは出ているので、とりあえず、そこまではよんでみようと思う。
    しかし…全体的には面白いんだけど、不倫のネタが多いのが、少しうんざり。
    続きを読む

    投稿日:2017.09.14

  • Bookrium

    Bookrium

    面白い。
    八木さんが現場の保安士から教育係、ボディガードへと前触れもなくどんどん異動していくのが不自然ですが、そんなことは関係なくリアリティと緊張感に溢れ、かつ優しく強い女性たちの活躍に引きこまれます続きを読む

    投稿日:2016.06.25

  • Chie

    Chie

    ◆右手に秋風・・・女性保安士としてまだ駆け出しの八木薔子が警戒するのは客だけではない。怪しい動きをしている女性販売員(白ネズミ)もいる。
    ◆去年の福袋・・・同じマンションに住む2歳年下のOL・佐久間律子が持ってきた福袋には、なんと使用済みの男性用ブリーフが入っていた。
    ◆サボテン・・・保安士の教官となった八木が今1番気にかけている後輩が、奥寺真弓だった。仕事に身が入っていない彼女がかかっているのは恋の病だった。
    ◆ターニング・ポイント・・・同期の岩田久美子が急に辞めると言い出したため、その代わりに久しぶりに保安士として現場に出ることになった八木。そして彼女はさっそく若い中国人3人組に目をつける。
    ◆バックステージ・・・身辺警護員に転身した八木は、アイドルグループ・B・アンビシャスのメンバー・南ルカの身辺警護を依頼される。彼女は同じメンバーのスミス・グレース澪の遺体を見つけた第一発見者であった。

    上記5篇の短編集。全て八木薔子が主人公の短編だが、その身分は保安士新人、保安士教官時代、身辺警護に転身してからと立場は様々。「左手に告げるなかれ」での八木のルーツや右手の傷の理由、そして坂東指令長とのやりとりもたっぷり描かれていて、満足な一冊。

    ◆バックステージ・・・対象をただ危険から守るというだけでなく、彼女の心に寄り添う警備を心掛ける八木。女性ならではというか、男性ではなかなかここまではできないんじゃないかなぁと思わされるもので、さすがだなぁと。
    続きを読む

    投稿日:2016.04.30

  • seria

    seria

    保安士から身辺警護員への転身を遂げる時期の八木薔子を描いている本書。
    中短編集となっており、ひとつひとつの話が面白く、そのなかで読者が八木という人物の内面をより理解できるようになっている。

    最終章では、人気絶頂アイドルグループの殺害事件に警護員として関わることとなった八木。この事件を通して垣間見える八木の人間性も魅力的である。続きを読む

    投稿日:2014.11.21

  • honno-遊民

    honno-遊民

    渡辺容子久しぶり、というレビューが何編かあったが、遊民子もその一人。こんな傑作を見逃していたとは。
    渡辺作品は10年ぶり、八木薔子に再会も15年ぶり。
    保安士のヒロインもよかったが、警護員はより凛々しく魅力的。
    この5編のなかでも、「バックステージ」が、ヒロインの胸のすく活躍と同時に、”犯人は誰か”、というミステリー的興味もあり、一押しかな。
    この作品では、いきなり警護員に転身しているので戸惑ったが、そのいきさつは、「エグゼクティブ・プロテクション」に描かれているらしいので、さっそく読んでみよう。
    続きを読む

    投稿日:2014.05.13

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