【感想】家に棲むもの

小林泰三 / 角川ホラー文庫
(32件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
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7
17
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ブクログレビュー

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  • yuuminanami

    yuuminanami

    何だこれ?
    読者を怖がらせようとするあからさまな表現がてんこ盛りで全く怖くない。
    子供が書いたという設定で書かれた話しがいくつか収録されているが、オトナがこどもの振りをして書いたことがモロバレの不自然さ。舐めんのもいい加減にしろ。
    ただ、異形の化物の登場シーンは一読の価値がある。クローネンバーグの映画を小説に置き換えたようなグチャドロネバネバはただただ不快。
    かなり擦れているおれでさえ、こういうのには不快感を示すもんなんだということに気づかせてもらったのは良かったかな。ということで★ひとつ。
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    投稿日:2023.04.09

  • stardancer

    stardancer

    小林作品の中では割と地味かと思いますが、面白かったです。小林作品の好きなところはシュールさで、いつも俯瞰で読んでいかないとわけがわからなくなってしまうくらいに読むものを飲み込んでいく力がある。
    グロいところもあるけれど、決して品が悪くならない筆力を感じます。
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    投稿日:2021.10.16

  • もんがらかわはぎ@読書垢 児童書ホラー強化中

    もんがらかわはぎ@読書垢 児童書ホラー強化中

    このレビューはネタバレを含みます

    私の家には、私の家族以外の誰かがいる。家鳴りにしては嫌に大きな音がなるし、視線を感じるのだ。そして、私がそれに気づいた同時期に一緒にすんでいる姑の様子がおかしくなってしまった。これは、この家に巣食う何者かの仕業なのだろうか?




    この作者はの作品は二冊目だが相変わらず読んでいて怖くて、気持ちが悪くなる作品ばかりだった。そのくせ書き方は非常にシンプルなのでスラスラ読めた。信用できない語り手が多く、読みながら脳味噌をかき回されているような感覚だった。一つの事件を複数の証言者が証言しているのだとはじめは読んでいたが、どの話も繋がっているようでつながっておらず、矛盾が多く、読んでいて落ち着かない。整合性を求めようとして読めば読むほど思考は迷宮の中に閉じ込められてしまった。読み返してみても、わからず、仕方なく最後まで読んだがその落ちは反則だ。でもそうだったら確かに、説明がつくなあとも思う。でも反則。しかし、それでも面白いので腹が立たない。不思議だ。結局事件は本当にあったのか、それとも語り手たちの妄想なのかわからないが、相手の行動があまりに人間離れしているから妄想だったのかも。 最後の話はこれは常軌を逸している話。対人コミュニケーションがうまくいかず、妄想をこじらせた独りよがりの人間の狂気。本当に狂気の沙汰。犠牲になった人があまりにも可哀そう。読んでいて嫌悪感募るばかりだった。行動も非常に猟奇的で最後の最後で孫が消えたのも結局妄想?最初から犠牲者以外は誰もいなかったのかもしれない。最後の話は自分の事ばかりで本当に気持ち悪かった。

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    投稿日:2020.09.22

  • caninha

    caninha

    小林泰三ワールド全開のホラー短編集。
    ただ怖いだけじゃなくて、ネットリした気持ち悪いおぞましさ的な(褒め言葉)。

    6作品のうち個人的好みは「食性」と「お祖父ちゃんの絵」かな。
    「食性」…菜食性対肉食性。肉食性はやや誇張しすぎだけど、菜食性でビーガン主張する話は最近いくつか読んだ本にもネタとして使われてるし、もし実際に身近で菜食性を強要する人がいたら嫌だなぁと。
    「お祖父ちゃんの絵」…私のイメージの中で一番小林さんらしい作品だと思う。グロっぽさとお祖母ちゃんの壊れっぷり(自分の世界の基準でしか物事見えない登場人物ならではの)。
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    投稿日:2019.09.27

  • bike-r1z

    bike-r1z

    各家庭で起こる不思議な現象や、侵入者による事件なんかを、想像して読み始めたが皆、何処かおかしい人たちのお話だった。 「肉」で登場人物のキャラに安心しかけるも、後半はどんどん気持ち悪くなるばかり。 魔女のがもう少し長編で読みたかったかな。続きを読む

    投稿日:2017.11.09

  • EN

    EN

    ホラー短編集。不安と狂気に満ちてるのに、どこかユーモアがある。
    一話目の表題作「家に棲むもの」が秀逸。嫁いだ先の旧家には見えない何かが潜む。過去の住人の話も織り込みながらじわじわ不安を煽ってくるサイコサスペンス的な進行と妙に生々しい描写が怖い王道の屋敷ホラー。オチを生かす構成と伏線も上手い。
    「お祖父ちゃんの絵」も好み。じわじわ狂気が滲み出てくるサイコホラー。ラストの解釈に少し悩んでいる。
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    投稿日:2015.09.29

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