【感想】戦争と平和 (四)

トルストイ, 藤沼貴 / 岩波文庫
(10件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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ブクログレビュー

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  • しっぽ

    しっぽ

    人間ドラマパートは少なめ、戦場の様子やナポレオンの周囲の様子が中心。
    マリアがひたすらかわいそうだったけどここにきてちょっと光が見えてきたかも。
    ラスト少しショックな描写が。あと2冊、いよいよか…?

    投稿日:2025.05.26

  • 太田豊太郎

    太田豊太郎

    このレビューはネタバレを含みます

    ナターシャの件でアナトールを憎んでいたアンドレイが、負傷して脚を切り落とされているアナトールを見て敵への愛を自覚するところがキリスト教っぽいなと思った。敵を含め全てのものへの愛が生への喜び。アンドレイはナターシャに裏切られたり故郷を失ったり散々なのに、生きていたいという生への愛が強いところがすごい。

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    投稿日:2023.05.24

  • あめ

    あめ

    いよいよ、ロシアがナポレオンとの戦争に突入する。

    作者の歴史感を書き留めておきたい。
    ・人間の中には2面の生がある、その利害が抽象的であればあるほど自由が多くなる個人的な生と人間が予め定められた法則を必然的に果たしている不可抗力な群衆的な生である。
    ・人間は意識的には自分のために生きている。しかし、歴史的、全人類な目的の達成のための無意識的な道具の役をしている。
    ・歴史=人類の無意識的、全体的、群衆的な生
    ・歴史上の偉人はその事件を示すレッテルに他ならず、レッテルと同じように事件そのものとは最も関係が小さい。

    歴史とは抽象化された一面的な解釈である。ある概念を宙吊りにして眺めたとしても真理にたどり着けないことと同様に、あまりにも多くの諸原因の集合的な結果であり、その真相を多くの歴史家は分かったように言うが真実を示すことは不可能である。
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    投稿日:2020.09.09

  • ravenclaw55

    ravenclaw55

    第三部第二篇まで。
    ナポレオンのロシア侵入
    ニコライとマリアの運命的出会い
    ポロジノの戦い
    ピエールの戦争見物
    アンドレイの負傷

    投稿日:2020.07.16

  • kazzu008

    kazzu008

    恋愛小説だった第3巻からうって変わって、今回は本格的にナポレオン戦争の様子が大々的に描かれる。今回はロシアにとってナポレオンをロシア国内で迎え撃つ本当の戦争。7年前のナポレオンとのアウステルリッツの戦いでは、ふがいない敗戦に終わったロシアだが、今回はロシア国内でナポレオンを迎え撃つ状況ということで、おしりに火がついた状態、ロシア軍も本気になって戦う。

    そして迎える運命の1812年。
    歴史の結果としては、ナポレオンがロシアの冬将軍に負けて撤退するということになっているが、小説の中ではどのように描写されているのだろう。

    この戦いの様子は、何故か民間人であるピエール・ベズーホフ伯爵が馬に乗って、のこのこ戦争のまっただ中に繰り出していき、ピエールの目を通してその凄まじい戦争の状況が描写される。
    この時代の戦争って、僕たちがイメージする戦争のような戦争(第二次世界大戦のアメリカ軍と日本軍の戦いのような、機関銃で皆殺しにするみたいな感じね)と違って、勇気と名誉を重んじ、隊列を組んで大砲の弾がふりそぐ中を歩兵と騎兵が突撃していくというものだ。

    この1812年のナポレオン戦争のクライマックスであるモスクワ西方のボロジノの戦いでは、ナポレオン率いる約13万のフランス軍とクトゥーゾフ元帥率いる約12万のロシア軍が激突する。
    この9月5日から9月7日にかけて行われたボロジノの戦いだけで両軍合わせて約7万7千人の将兵が戦死した。

    機関銃も戦車もないこの時代の戦い。
    小銃と大砲、そして銃剣を構えての肉弾戦だけでこれだけの戦死者を出したということ。
    我々の想像を遙かに超えるすさまじさだったのだろう。どれだけ命を粗末にしているんだ・・・。

    最後は、ロシア軍の戦術的撤退により、一応ナポレオン軍の勝利ということで、ボロジノの戦いは終わったが、この戦闘はナポレオンの戦史の中でも、最も稚拙な作戦だったと言われている。
    この時ナポレオンは、高熱に冒され、体調不良だったらしい。この体調不良の様子も本書で描かれている。

    結果的にナポレオン軍はこの戦闘において大きな痛手を受け、最終的にロシアの冬を越えられずに敗走するのだった。

    この『戦争と平和』6巻中4巻を読了。間違いのない面白さ。
    今後、ピエール、アンドレイ、ニコライ、そしてナターシャがどのような運命をたどっていくか、目が離せない。

    そう言えば、本書のボロジノの戦いの場面で、かの有名な軍事戦略論の古典『戦争論』を書いたカール・フォン・クラウゼヴィッツが数行だけだけど登場していたのを見つけて驚いた。
    クラウゼヴィッツはプロイセン王国(今のドイツの元になった国)の軍人だけど、当時はロシア軍に雇われてロシア軍中佐の立場でナポレオン戦争に従軍していたんだね。
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    投稿日:2019.06.24

  • Στέφανος

    Στέφανος

    原書名:Война и мир

    著者:レフ・トルストイ(Tolstoi, Lev Nikolaevich, 1828-1910、ロシア)
    訳者:藤沼貴(1931-2012、中華民国遼寧省)

    投稿日:2019.02.01

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