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樺山紘一 / 講談社学術文庫 (3件のレビュー)
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k-masahiro9
このレビューはネタバレを含みます
予想をこえた規模と質でのモノとヒトと情報の交流。そこにうみおとされる、異形の文明の顔つき。陸の文明ですらそのたすけをうけざるをえない海の文明の数々。 残念ながら、海の文明は移籍を残さず、遺物は失われやすい。島と岸とにわずかに刻まれた痕跡をもとにして、過去が語られる。そんな制約に耐えて、海の歴史学を浮かびあがらせることが、できるだろうか。(p.60) この現代世界のただなかにあって、わたしたちは奇妙な当惑にさいなまれている。「一つの歴史」の可能性が高まるほどに、かえって、「反・歴史」の直覚に心を動かされる。ふたたび、人類は、「二つの歴史」のモチーフをとりもどそうとするのだろうか。異形とユートピア、死後と宇宙への想像力のなかに、もう一つの歴史への端緒を見つけながら。(p.133) 贅沢という「背徳」が、世界史をつくってきた。煙草も宝飾品も、いや、コーヒー、カカオ、ラム酒、そして陶磁器から茶まで。節倹の美徳に浸された歴史家の怒りの対処である贅沢は、けれどもしたたかな自信によって歴史の主役のひとりを演じてきた。16世紀の後半は、その舞台として「背徳」の異臭にあふれている。(p.240)
投稿日:2019.07.17
bukuroguidkodama
世界史のさまざまな場面を 随筆の形式でつながりなく点描して 改めてつながりを点検するような作品 折に触れて確認し返して 立ち位置地点を確かめる一冊
投稿日:2018.11.13
キじばと。。
世界史上のさまざまなテーマについて、1項目につき約4ページほどの分量で、コンパクトに論じた文章が収録されています。世界史の全体を俯瞰して統一的な見方を示すのではなく、多様なトピックをそれにふさわしい仕…方で取り扱う手法がよく示されています。 アナール派以降の歴史学は、実証的に細かいトピックを取り上げるばかりで、歴史の全体像を描き出そうとする志向に乏しく、ずぶの素人としてはどうにもとっつきにくい印象があるのですが、本書にも同じようなことを感じてしまいました。 かといって文明史のような大掛かりな話が展開されている本を読むと、どうにもうさんくさく感じてしまいますし、まだ歴史との付き合い方がうまくつかめないでいます。続きを読む
投稿日:2015.04.22
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