新刊・予約
ランキング
セール
特集・キャンペーン
ジャンル一覧
詳細検索
0
スピノザ, 吉田量彦 / 光文社古典新訳文庫 (2件のレビュー)
レビューを書く
総合評価:
"powered by"
Yu Kino
国家論とか政治論とかにはいつでもどうしても興味が持てず、後半、16-19章は飛ばし、20章だけ読んだ スピノザの宗教観、とてもいい 要するに、聖書は、神への服従を言ってるのだ。そして神への服従とは…、隣人への愛として行われるのだ。 要するにこれだけのことだ、と。 素晴らしい。初めてあのわけのわからん宗教がよくわかった。確かにそうだよ。 そして、発言の自由を認めるべき、ってとこね。 これは今なら表現の自由と読み替えたい。 発言の自由を抑えることは不可能なのだ、どんなに法で否定しても、人は自分の好きに考えることをやめられない。 つまり、好きに考えることをやめさせようとするのは、人間の性質を無視した矛盾でしかなく、結果、破滅的な結果をうむことにしかならない、と。 そんな抑圧しなきゃいいのだ、好きなこと考え、好きなことを言えばいいのだ、ただし、法を犯すような行為はだめよ、と。法には従うように、と。国が腐敗してない限りは、と。 さすが、厳密なだけで、答えはめちゃくちゃシンプルなんだよなー なるほど、「どうしてソクラテスは死ななければならなかったのか」という問いがプラトンの基本にあるとしたら、スピノザにはやはり、「どうして自分の意見を言うことに命をかける必要があるのか」という疑問があるのだろう。 それは、ユダヤ教から破門されたこと、その後、暗殺されそうになったことが根本だろうし、そのとき切り裂かれたマントをその後もずっと手放さなかった、というのに現れてるんじゃないか。続きを読む
投稿日:2019.11.16
hidekazuasai
宗教権力に対する抵抗と民衆への不信。 スピノザ、単独者による神聖や世俗への根底的批判である。 本書は光文社新訳古典文庫であり、文章は、ジュブナイル、リライトと思えば、むしろ、それは難解な古典がわか…りやすく通読できるという点で優れものである。 私は、岩波文庫の同書を読み、歯が立たなかったのが本書では、あっさり読めた。 読めたからこそ、「宗教権力に対する抵抗と民衆への不信。スピノザ、単独者による神聖や世俗への根底的批判である。」などと書きつけることもできたのである。 そして、本書で私がようやく理解できたことが、「マルクスはスピノザの方法に負う」という言葉である。世界への根底的批判を達成するために、マルクスが古典経済学へ向かうように、スピノザもまた聖書へ向かう。前者は資本主義世界、後者は中世権力である。両者にとって、世界とはテクストである。テクストの検証、批判を通じた「イデオロギー批判」であり、スピノザは、明白な宗教批判だが、マルクスもまた資本主義という宗教性を批判する。 マルクス、スピノザ、それらを「単独者の批判」と呼び、超越論的な視座にある。続きを読む
投稿日:2018.05.12
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。