【感想】明治の兄妹 新島八重と山本覚馬

早乙女貢 / 中経出版
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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ブクログレビュー

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  • あんちゃん

    あんちゃん

    新島八重と、兄山本覚馬の生き方に感嘆した
    会津藩の悲しい立場にどうしようもない憤りで胸が張り裂けそうだったんだろうと思った

    投稿日:2020.08.20

  • nakaizawa

    nakaizawa

    (2013.11.12読了)(2013.11.10借入)
    NHK大河ドラマ「八重の桜」関連で、山本覚馬について書かれたものを読もうと図書館のDBで検索してみたら、この本がヒットしたので、借りてきました
    八重については、鶴ヶ城籠城戦以後、覚馬については、戊辰戦争以後についてがメインですが、それ以前のことも簡単に触れています。
    『八重の桜』と重複するエピソードが多いのですが、その出何所がわかるものもあります。勿論『八重の桜』と違う書き方や違うエピソードもあるので、この小説が書かれたころ(1990年)まだわかっていなかったこともあっただろうし、『八重の桜』では、ドラマとしての都合で、史実とは違う設定に替えたものもあるでしょう。そんなことを考えながら楽しく読めました。新島襄のことにも簡単に触れています。

    【目次】
    明治の兄妹
    特別収録 新島八重回想録

    ●井深梶之助の談話(17頁)
    砲弾が四方八方から飛来爆烈した頃のこと、一人の妙齢の女丈夫(八重子、23歳)が藩主の御前に召されて、敵陣から間断なく城中へ打ち込み来る所の砲弾に就いて説明申し上げたのであった。
    その時女史の服装は、黒羅紗筒袖ダン袋の男装であって、髪は断髪であった。
    ●英仏語も理解(20頁)
    山本覚馬が先見の明があったことは、砲術を学ぶことから蘭学に深く入り、先進文明の欧米諸国の事情に通じ、英仏語も理解できるようになっていたからであった。覚馬の知識と思想は、当時の知識層との広範な交遊と昼夜をわかたぬ勉学研鑽によって、培われたものであった。
    ●月代(25頁)
    月代を剃るのは主人持ちの、つまり藩士の身分の証明でもある。
    ●世界の中の日本(47頁)
    覚馬には、勤皇攘夷という国粋思想はなかった。先覚者としての〝世界の中の日本〟があるだけであり、その日本を犯す者は撃つ、のは当然で、あくまでも日本の独立国家としての安全と発展を第一義とする経世済民の思想だった。
    ●洋学所(49頁)
    覚馬は洋学の必要を強調して、まず洛中に洋学所を建てることにした。これがのちの山本覚馬の京都市民への貢献の第一歩になった。
    ●該博な知識(78頁)
    覚馬の該博な知識は、政治情勢への明晰な分析力、経済の透徹した先見性、教育、衛生、衣食住など、あらゆる方面に及んでいた。漢籍はもとより、英蘭の事情に通じているのだから、同囚は大いにこの日々を勉学に用いたことになる。
    ●薩長の主導権争い(83頁)
    私欲を捨て、真に国家の安定と発展だけを考えていたら、もっと、速やかに天下は平定している。この薩摩と長州の足の引っ張り合いと、一歩でも前へ出ようとする争いは、無駄な砲撃や殺戮を増やすことになったのである。
    ●川崎尚之助(89頁)
    八重子は数年前に川崎尚之助という但馬出石藩の学者と結婚していたが、会津に西軍が迫ったとき、夫の尚之助は離婚して去った。会津藩士ではなかったからである。
    ●『天道遡原』(109頁)
    かつて私の胸中に満ちていた多くの疑は、一度この書を読んで氷解しました。常に国家につくしたいと願い、日ごろ法律でその希望を達しようとしたが、遂に成すところがなかった。今この書を読み、人心の改善はただ宗教によるべきを悟った。私が久しく暗々裡に求めたものは即ちこの宗教の説くところのものにほかならないのだ

    ☆関連図書(既読)
    「保科正之-徳川将軍家を支えた会津藩主-」中村彰彦著、中公新書、1995.01.25
    「奥羽越列藩同盟」星亮一著、中公新書、1995.03.25
    「戊辰戦争」佐々木克著、中公新書、1977.01.25
    「松平容保-武士の義に生きた幕末の名君-」葉治英哉著、PHP文庫、1997.01.20
    「松平容保は朝敵にあらず」中村彰彦著、中公文庫、2000.02.25
    「新島八重の維新」安藤優一郎著、青春新書、2012.06.15
    「小説・新島八重 会津おんな戦記」福本武久著、新潮文庫、2012.09.01
    「小説・新島八重 新島襄とその妻」福本武久著、新潮文庫、2012.09.01
    「八重の桜(一)」山本むつみ作・五十嵐佳子著、NHK出版、2012.11.30
    「八重の桜(二)」山本むつみ作・五十嵐佳子著、NHK出版、2013.03.30
    「八重の桜(三)」山本むつみ作・五十嵐佳子著、NHK出版、2013.07.26
    「八重の桜(四)」山本むつみ作・五十嵐佳子著、NHK出版、2013.10.10
    「吉田松陰」奈良本辰也著、岩波新書、1951.01.20
    「吉田松陰」古川薫著、光文社文庫、1989.06.20
    「吉田松陰の東北紀行」滝沢洋之著、歴史春秋出版、1992.12.25
    「岩倉具視-言葉の皮を剥きながら-」永井路子著、文藝春秋、2008.03.01
    (2013年11月12日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    西軍の侵攻によって炎に包まれた鶴ヶ城にあって、男装して自ら銃を取って戦った妹・八重。そのころ、十七歳離れた兄・覚馬は京都で薩摩藩に捕えられながら、新しい時代を見据えて獄中から政治改革を訴えていた―。会津人の魂を胸に明治を生きた兄妹の絆を余すところなく描き出す。
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    投稿日:2013.11.12

  • オパール

    オパール

    このレビューはネタバレを含みます

    大河ドラマでもやっているし、新島八重と山本覚馬の事をもっと知りたいと思い、
    ちょうどページ数も少なく、読みやすいかと思い図書館で借りたが、
    いやいや文章が難しく、登場人物も多く、半分以上は理解出来てないかも。
    きっとわかる人にはいいのだろうが、わからない人には向いてないかな。
    また違う本を探してみよう。

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    投稿日:2013.09.17

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