【感想】容疑者

ロバート・クレイス, 高橋恭美子 / 東京創元社
(41件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
14
20
4
0
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ブクログレビュー

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  • 縹リツ

    縹リツ

    今年は翻訳小説に挑戦するぞ、といくつか読んできて「私はアメリカよりイギリスの作家さんのほうが合うのかな」と思っていたところに「そうでもないみたいだ」と思わせてもらいました。
    思うにテレビドラマの脚本家もされていた方は読んでいて場面が浮かびやすいし、読みやすい気がします。
    今回の作品はお互い相棒を失ってトラウマを抱えた人間と犬のお話でそれがとてもよかったです。マギー視点が特によかったですね。ちょうどドッグトレーナーさんのショート動画をよく見るようになって、トレーナーさんの相棒のシェパードの女の子が賢いなぁと思っていたところで重なるところもあり、何はともあれマギーがスコットを気に入ってくれて本当に良かったです。
    願わくばこのままスコットとマギーのシリーズを読みたいのですが、どうやら最新刊は探偵さん?が主役みたいで、とりあえず次作はまだスコットとマギーは出ているみたいなので読んでみたいと思います。
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    投稿日:2023.11.14

  • ikezawa

    ikezawa

    プロローグからやや涙目…
    軍用犬と警察官の傷を負った者同士の
    出会いと第一歩
    犬を相棒にした作品はD・クーンツの何作かと「約束の森」と言う作品くらいだったけれど…これはど直球過ぎて、細かなケチをつける隙もなくのめり込みました。

    この人の作品、シリーズモノ含め復刊して欲しい。
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    投稿日:2023.09.19

  • 帆掛船

    帆掛船

    犬好きな方。是非読んで下さい。泣けます。
    作者が、特に犬が主人公の小説専門でないというのは驚きだが、絶対絶対この人、犬好きだよね、だってそうでなければリーランド主任のあの台詞は書けないよ! って思います。続きを読む

    投稿日:2023.09.03

  • kemukemu

    kemukemu

    徐々に心を通わしていくふたりの様子は、愛犬家にはたまらない物語。

    突然の銃撃戦に巻き込まれ、良き相棒を死なせてしまったロサンゼルス市警のスコット。
    アフガニスタンで軍用犬として従軍していた時に唯一無二の相棒を死なせてしまったジャーマン・シェパードのマギー。
    ともにPTSDを背負ったふたりがバディとして徐々に変化していく。

    相棒の死の責任からかガムシャラに真相に近づこうとするスコット……遭遇した銃撃戦の真相を、ひとりで突き止めていこうとする。

    最初は他人だった主人公スコットに対し、徐々に“守るべき仲間”として認識していくマギー……次第に、本来の優れた能力を発揮していく。

    徐々にマギーが“道具”から“相棒”に変わっていく様子がとてもよく、愛犬家でなくてもバディ物語として、少し感動してしまった。
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    投稿日:2023.01.11

  • sunnyvale

    sunnyvale

    犬が登場するミステリーはディーン・クーンツや稲見一良が有名ですが、ロバート・クレイスが描く犬は「犬」というより「相棒」と言う方がぴったりくる。マギーの体温や息づかいが感じられる描写は犬好きにはたまらない作品です。続きを読む

    投稿日:2022.07.30

  • sana

    sana

    互いに大事な存在を喪った警察犬と警官の出会い。
    警察犬マギーの感覚が伝わる表現で、胸が熱くなる物語です。

    アフガニスタンの海兵隊で、爆発物探知犬だったマギー。
    ハンドラー(指導手)のピートが撃たれ、かばって被弾したマギーはアメリカに戻っています。
    大きな音に怯えるため、警察犬としては無理だろうと思われていましたが…

    スコット・ジェイムズは、ロサンゼルス市警の巡査。
    銃撃事件に遭遇して相棒を亡くし、自らも重傷を負いました。
    復帰後に警察犬隊を志望したのは、人間の相棒の悲痛な叫びを忘れられなかったため…
    9か月後、マギーに出会って、コンビを組むことにします。

    警察犬隊の主任指導官リーランドは、犬にかけては凄腕で知らないことはない。
    心と体に傷を負い、警察犬隊にはあまり向いていないかもしれない犬と人に、もしかしたらと期待をかけます。
    犬につけるリードとは、ただ人間が命令を伝えるものではなく、犬と人間が双方向で様々な感情を伝え合うものなのだとか。
    マギーが人間とは桁違いの匂いを細やかに嗅ぎ分け、様々な状況を賢い犬なりの価値観で見抜いて判断していく様子がリアルに、ありありと描かれます。
    ハンドラーのピートだけが大事な仲間で、彼を守り喜ばせるために生きていたマギー。
    (もう、たまりません…)
    初心者でぎこちないスコットの誠意を受け止め、新たなパートナーへと絆を深めていくのです。

    スコットの事件は9か月たっても未解決でしたが、これも捜査官が変わり、動き出します。
    スコットの記憶の切れ端や、現場に行ってみたマギーの反応など、わずかな兆候からも進展が見えてくる。
    盛り上がる結末にも満足感がありました。

    2013年の作品。
    ロバート・クレイスは、2010年にMWA生涯功労賞を受賞しています。
    続きを読む

    投稿日:2022.04.14

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