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永井路子 / 文春文庫 (18件のレビュー)
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nakaizawa
(2016.10.11読了)(2010.10.23購入)(1985.08.30・第11刷) 岐阜の城主(秀勝)が亡くなったので、おごうは、京都のどこかの屋敷に住んで、女の子を生みます。 岐阜城の後釜は…、織田秀信(信長の長男、信忠の息子、三法師)でした。 おごうの三度目の嫁ぎ先は、徳川秀忠でした。女の子(おきい)は、姉のお茶々と秀吉に託して江戸へと旅立ちます。このときおごうは、23歳、秀忠は17歳です。 おごうは、秀忠との間に女の子を4人産みます。いちばん上が、後の千姫です。 千姫と秀頼が結婚するときにおごうは、伏見までついていっています。その時身ごもっていた子供は、伏見で生み、二番目の姉のお初に養子としてあげています。 おごうはそのあと二人の男の子を生みます。上の子が、後の家光です。養育係としてお福が登場します。後の春日局です。作者は、お福を非常に自己顕示欲の強い女性として描いています。大河ドラマの「春日局」とはだいぶ印象が違うような気がします。末っ子は、女子で、和子と呼ばれ、後に、後水尾天皇の中宮になっています。 お江は、大坂の陣では、姉の茶々と敵味方になってしまいます。お江は、特に動かなかったのでしょうが、お初が、徳川の使者として豊臣説得に向かっていますが、うまくいかなかったようです。 茶々と秀頼は、自刃してしまいますが、千姫は助かっています。 大坂の陣が終わったところで、物語も終わっています。 現在放送中の『真田丸』関連では、関ヶ原の戦いでも大坂の陣でも、真田の出番はほとんどありませんでした。秀忠や茶々の関連で、登場の機械があることを期待していたのですが、残念なことでした。 娯楽小説として、面白く読める本だと思います。 【目次】 十字路 盃 伏見月彩 名残り桜 関ケ原周辺 東西往来 渦 夏の炎 ●戦場心理(54頁) (秀吉が)秀次やその妻妾たちを殺したことに、心の痛みは感じていない。むしろ相手を殺すことによって、奇妙なよろこびにひたっていた。 これは一種の戦場心理であるらしい。こんな時、人間は相手を倒すことによって死を免れたと思い、ひどく陽気になるのである。 ●秀吉の明との和平条件(180頁) 一、明の皇帝の娘を、天皇の後宮に入れること。 一、勘合貿易を復活すること。 一、朝鮮南部を日本へ割譲すること。 ●秀吉の遺言(218頁) (秀忠)「太閤の遺言があってな。お千はいずれ秀頼どのとめあわせることになった」 ●第二子、第三子(220頁) 翌年彼女はもう一人の女児を産んだ。お珠と呼ばれたその子は、後に三歳で加賀の前田家にもらわれることになる。 次の年さらに第三女お勝が生れた。 ●真田ごとき(222頁) (家康)「関ヶ原の一戦にさえ勝てば、真田ごときは何のことはないのに、それがわからないのか」 ●関ケ原後の毛利輝元(227頁) このあと輝元は出家して、息子の秀就に家を譲り、謹慎の意を表するが、彼に対する徳川家の処分は厳重で、安芸、備中、因幡、伯耆、出雲、隠岐、石見の八国を削り、わずかに周防、長門の二国のみを保つことを許した。 ●食べ物で(241頁) 食べものの好みで子種が殖えもし、消えもする ●おごうと秀勝の娘(266頁) おきいは翌年、関白九条兼孝の子、中納言忠栄の許に、輿入れすることになっている。 ☆永井路子さんの本(既読) 「乱紋(上)」永井路子著、文春文庫、1979.08.25 「炎環」永井路子著、文春文庫、1978.10.25 「流星 お市の方(上)」永井路子著、文春文庫、1982.09.25 「流星 お市の方(下)」永井路子著、文春文庫、1982.10.25 「銀の館 上」永井路子著、文春文庫、1983.12.25 「銀の館 下」永井路子著、文春文庫、1983.12.25 「一豊の妻」永井路子著、文春文庫、1984.04.25 「姫の戦国」永井路子著、日本経済新聞、1993.11.13 「山霧 上」永井路子著、文春文庫、1995.11.10 「山霧 下」永井路子著、文春文庫、1995.11.10 「絵巻」永井路子著、角川文庫、2000.08.25 「岩倉具視-言葉の皮を剥きながら-」永井路子著、文藝春秋、2008.03.01 ☆関連図書(既読) 「江-姫たちの戦国-上」田渕久美子著、日本放送出版協会、2009.10.30 「江-姫たちの戦国-下」田渕久美子著、日本放送出版協会、2010.01.30 「江の生涯-徳川将軍家御台所の役割-」福田千鶴著、中公新書、2010.11.25 「江史跡紀行」小和田哲男監修、新人物往来社、2010.11.25 「淀どの日記」井上靖著、角川文庫、1964.05.30 「徳川秀忠」百瀬明治著、PHP文庫、1999.10.15 「千姫様」平岩弓枝著、角川文庫、1992.12.10 「春日局」童門冬ニ著、知的生きかた文庫、1988.06.10 (2016年10月14日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 天がめぐろうとしている。権力をほしいままにした秀吉の立場に影がさしはじめた。そんな折、おごうは三度目の花嫁となった。嫁ぎ先は、徳川家康の嫡子、二代将軍となる秀忠―。秀吉の死、関ケ原の戦いと歴史の大きな転換期に到達した時、お茶々とおごうは、姉妹で日本を真っ二つに分けて対決する両陣営の頂点にいた。続きを読む
投稿日:2016.10.14
diamondmoon
天がめぐろうとしている。権力をほしいままにした秀吉の立場に影がさしはじめた。 そんな折、おごうは三度目の花嫁となった。 嫁ぎ先は、徳川家康の嫡子、二代将軍となる秀忠―。 秀吉の死、関ケ原の戦いと歴…史の大きな転換期に到達した時、お茶々とおごうは、姉妹で日本を真っ二つに分けて対決する両陣営の頂点にいた... 率直な感想は決して面白くない訳ではないですが、「おごうの生涯を描く」という紹介から歴史に忠実に事細かく(上と下があったので)書かれているかと思っていたのですが、そういった意味では期待はずれでした(;^_^A続きを読む
投稿日:2011.12.13
marietta
上巻のほうがおもしろかったかなー でも大河よりとてもおもしろかった( ´ ▽ ` ) この作家さん他にも読んでみたい。
投稿日:2011.08.10
hui
久しぶりに永井路子さんの本を読んだ。女性作家の歴史物ばかり読んでいたころが懐かしい。 どこか江のは大奥の春日局と対立する気の強いイメージしかないので、新鮮。ただ、あまり乗り切れず。上下一緒に買わなけ…れば、最後まで到達しなかったかも。続きを読む
投稿日:2011.07.21
ガブリーヌ
天がめぐろうとしている。権力をほしいままにした秀吉の立場に影がさしはじめた。そんな折、おごうは三度目の花嫁となった。嫁ぎ先は、徳川家康の嫡子、二代将軍となる秀忠―。秀吉の死、関ケ原の戦いと歴史の大きな…転換期に到達した時、お茶々とおごうは、姉妹で日本を真っ二つに分けて対決する両陣営の頂点にいた。続きを読む
投稿日:2011.05.19
sasa-san
『「江」の生涯を描いた決定版』と平積みされていた。 大河の便乗かとみれば永井路子さんだった。 ということは、もしかしたら読んだことがあるかな、と思いつつ、全く内容を覚えていなかったので購入。まぁハヤリ…だしね。 永井路子の歴史小説は高校生の頃にほとんど読んだと思う。 自分の日本史好きは彼女の小説から始まった。 久しぶりに読んだら、高校生の時とは受け止め方は違っていたけどやっぱり面白かった。続きを読む
投稿日:2011.05.08
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