【感想】余は如何にして服部ヒロシとなりしか

あせごのまん / 角川ホラー文庫
(13件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 奏悟

    奏悟

    短編四作品。四作品目の「あせごのまん」が一番好みかも。
    昔話を聞いているような..ただ方言がわかりにくくて読むのが大変だった。

    投稿日:2019.12.01

  • dolphin

    dolphin

     作品解説(カバーより):クリクリとよく動く尻に目を射られ、そっと後をつけた女は、同級生服部ヒロシの姉、サトさんだった。ヒロシなら、すぐ帰ってくるよ――。風呂に入っていけと勧められた鍵和田の見たものは、緑色の張りぼての風呂桶。そこに裸のサトさんが入ってきて……。
     第12回 日本ホラー小説大賞 短編賞受賞作

     表題の他「浅水瀬」「克美さんがいる」「あせごのまん」を含む計四作。たしかに斬新さはあるものの、ホラー小説大賞として読んだ場合、むしろ、怪談じみた「浅水瀬」や、人間の怖さを描いた「克美さんがいる」に恐怖を感じる。「あせごのまん」は日本昔話を読んでいるようで面白いが、ホラーというジャンルではないだろう。
     それぞれ短編としてまとまってはいるが、後一押し欲しいところ。
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    投稿日:2017.02.01

  • パラボス

    パラボス

    2015年、21冊目も完全初読みの作家、あせごのまん。

    2005年、第12回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の表題作含む短編を四編収録。ちなみに、この年の大賞は恒川光太郎の名作『夜市』。

    収録順に簡単に触れていきましょう。

    「余は如何にして服部ヒロシとなりしか」
    失恋し、仕事も失った鍵和田。前を行く女性の尻に目を射られ、その後をつけていくと……。
    ホラーというより、生理的嫌悪感を伴う、不条理モノと言った感覚。正直、あまり好みではなかった。

    「浅水瀬」
    米田健一は大学院受験の初日試験を終え、バイクで帰路につく。バイクをトバしていると……。
    ホラーでは比較的ありがち、オーソドックスな中身。ソレも含め、オチの予想は早い段階でついてしまった。主人公の性格が自己中心的で、歪んでるのも後々効いてくる。

    「克美さんがいる」
    家族の死。保険の証書や銀行の預金通帳を探していると1冊のノートを発見するのだが……。
    ミステリー・ホラー的な感じ。コレも特に目新しさは感じなかった。もぅ一、二捻り欲しいかな。

    「あせごのまん」
    阿波と土佐の境、阿瀬郷という土地。ソコの炭焼の家に子どもが生まれる。名は「まん」。「まん」は成長すると……。
    民話的な話が土地言葉で語られているのが新鮮。イイ感じなんだけど、ラストが弱い気がする。

    好みは「あせごのまん」「浅水瀬」「克美さんがいる」「余は如何にして~」の順かな……。★2.5~2.8で、甘めの★★★☆☆評価。
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    投稿日:2015.04.20

  • shunch

    shunch

    2014.12.2読了

    表題が、第12回日本ホラー大賞短編賞受賞作。

    受賞作をはじめ、どれもこれも、既視感が拭えなかった。

    表題作は、つげ義春の「ゲンセンカン主人」を彷彿とさせる。星新一か筒井康隆にも、役割のみ決まっている家に、たまたま立ち寄った人が役割を務める話があった。世に奇妙でもあった気がするし、川上弘美の「春立つ」だってモチーフは同じだ。ただ、お湯の張っていない埃だらけの湯舟に浸かる狂気は強烈に印象に残る。

    他に、3作品を収録。

    浅水瀬 -せんすいせ-
    事故にあった若者が死を迎えるまで。

    克美さんがいる
    入れ替わり。文章が見え透いている。

    あせごのまん
    高知弁が味わい深い他はこれといって印象に残らない昔話的なお伽話。

    総じて、期待をいい意味で裏切ってくれない、凡百の作品。
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    投稿日:2014.12.03

  • tukattyan

    tukattyan

    第12回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。

    identityって必要だなと思った。
    結局エリクソンの正しさが証明されたってわけだ。

    もし自分が理解できないからといって
    文句を垂れていはいけない。
    あなたは「自分」って何か
    わかるのかい。

    「自分」を本当に理解できたのならば
    あなたは
    病院にいきなさい。
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    投稿日:2011.09.16

  • 坂口

    坂口

    シュールなことこの上ない。それほどぐろいわけではないけどえぐい。それほどえろい訳ではないのにえろい。独特の世界観でした。表題作が一番好き。いくら美人でも尾行をしてはいけませんという話。

    投稿日:2011.02.05

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