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群ようこ / 角川文庫 (20件のレビュー)
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総合評価:
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海と青硝子
作家としても一人暮らしの先輩としても、群ようこさんの森茉莉さんへのリスペクトに溢れています。お二人のファンである私にとって本当にうれしい本です。
投稿日:2022.12.09
tamazusa_do
このレビューはネタバレを含みます
女一人、物を書いて自分を食べさせて行く。 寂しくはない。 友達もいる。 そんな共通点をもつ、群ようこが森茉莉を語る。 茉莉の作品から見える彼女の生き方を語るものだが、一つ一つのテーマについて、まず「群ようこの場合は」が語られ、この部分は、いつもの群さんのエッセイ。 そのあと、「森茉莉の場合」が語られ、作家の評伝になる…という珍しい形だが、二つの部分はうまく溶け合っていて、本人のエッセイを読むだけではちょっと分かりづらかった森茉莉の人生がよく見える。 …というか、せっかく美しく暈してあったのに丸裸?(!) 茉莉の弟・類が家族のことを書いたエッセイを出版した時、暴露本のような内容に茉莉と杏奴が激怒して類をシメたようだが、この群さんの本を読んだら、茉莉は卒倒してしまうかもしれない。 もちろん、群さんは森茉莉の作品が好きで、憧れているからこそ、こういった本を書いたと思うのだが、歯に衣着せない語りはいつもどおり。 なかでも、茉莉にとって森鷗外は、文豪でも軍人でもなく、自分の愛する、または自分を愛してくれる「パッパ」としての森林太郎であった、と書いた上で、群さんはしかし、その、森鷗外の娘だからこそ、茉莉のエッセイに興味がある、と、これまた茉莉がすご~く嫌がりそうな事を書くのだ。 文豪であり軍人だった森鷗外が家ではどんな風だったのか、覗き見をすることに喜びを覚える、となんとも正直で笑ってしまう。 また、茉莉の毒舌テレビ評論を、読む人も書かれたひとも、大きな心を持って許してやっていたのだろうと書く。 本人はまっとうすぎる意見と思って書いているだろうが、公平な評論ではなく「森茉莉の頭の中を楽しむエッセイ」と言い切る。 どこを切っても、さすがは群さん!としか言いようが無かった。
投稿日:2020.06.01
より
図書館で。この頃森茉莉著作を何作か読んだばかりなのでわかりやすかったです。私も彼女の小説よりはエッセイの方が面白かったな。耽美小説ってよくわからない…。ただエッセイも、読んだ年齢の所為なのか共感するよ…りは困ったオバサンだなぁ、過去の栄光に縋って生きるって寂しいだろうな、ぐらいしか思わなかったのですが… 昔の人の価値観を今と同様に考えてはいけないのはワカルのですが…どうも森鴎外も妻のシゲさんも親には向いていないような気がする人達だなと読んでいて思いました。まあ鴎外にしてみたら茉莉は40過ぎて出来た子だし、孫みたいな気持ちだったのかもしれないけれども。可愛がるだけで全肯定するだけでは子供は社会に適応できないんだろうな。長女茉莉を16だかで嫁がせたのは娘の未来を思っての事だったのかもしれないなぁ。 兄弟の話も森鴎外が亡くなられた時、茉莉ですら18だかそこらで、下の妹は中学生?その下の弟は小学生だろうから…奥さん苦労しただろうな…。しかも鴎外が生きている自分は生活に苦労したこともなかっただろうし、子供たちに取って父親が聖人となるのは仕方ないことなのかもしれないけれども。とりあえず近くに居たらメンドクサイ人だっただろうなぁ、森茉莉って人は…と思わせるような本でした。大人になりきれなかった女性、といえばまあそういうものなのかもしれないけれども。 群さんもこれを書いた当時は弟とも母親ともそれなりにやってたんだなぁ…。その後弟とは没交渉になるみたいですが… 時々それはちょっと…と思う所もありましたが概ね楽しく読みました。続きを読む
投稿日:2017.10.25
hito-koto
平成8年4月、群ようこさん、あらふぉーの作品です。「贅沢貧乏のマリア」。森茉莉さんが弟の結婚を機に、弟との同居から下谷神吉町の勝栄荘でひとり暮らしを始めたのが38歳の時・・・。この本は、父、母、兄弟、…結婚、子育て、持ち家、料理、お洒落、ひとり暮らしなど12のテーマで、ご自分の群さんと森茉莉さんを対比させながら展開していくエッセイです。また、森茉莉さんの実像を「ハダカ」にしていく過程でもあり、それは、群さんの茉莉さんへの憧れのような、あるときはライバル視してるような・・・、群さんっていい作家さんですね(笑)続きを読む
投稿日:2015.12.13
TOSH
贅沢貧乏を読んでみたくなった 群ようこさんのつっこみがいい 彼女の感覚には共感できるところがたくさんあってよかった
投稿日:2012.04.28
のぅもりぃ
夏目漱石の娘。森茉莉についての本。 これは 贅沢貧乏のマリア 群ようこ 贅沢貧乏 森茉莉 れんげ荘 群ようこ を3セットで読んで欲しい。。。と思った。 れんげ荘は最後に。
投稿日:2011.12.24
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