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寺山修司 / 角川文庫 (14件のレビュー)
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lala
父母との記憶の繊細さ、友達との些細なやり取りが特に印象的だった 寺山修司の作品が生まれた起源を少し覗き見できた感覚
投稿日:2023.12.17
真琴
寺山修司さんの自叙自伝。言葉の文章の一つ一つを通して、想像力を掻き立てられ、情景が浮かんでくるようです。
投稿日:2022.11.08
蓮子
寺山修司の文章からはいつも湿った土と血の匂いがする。それがたとえ美しい詩であっても、その匂いは隠しきれない。雑多な、無秩序に犇めく人の群れ、あるいは何も無い、遠くに望む山と田畑、畦道が続く長閑すぎる田…舎の風景。私が抱く寺山修司のイメージは決まってこの2つだ。本書もそんな2つのイメージから成り立っているように思う。幼少期を描いた第一章と上京した頃を描く第二章と。改めて寺山修司は言葉の魔術師だと思う。リズム良く、文章は詩的だ。文学や歌謡曲、新聞、誰かの言葉を引用しながら散りばめ、組み立てる様は言語のコラージュだ。言葉のモザイクの中に彼の肖像があり、また彼の故郷があるように思う。彼が生きた時代はかなり遠くなってしまい、どこもかしかもクリーンな、似たような風景ばかりになってしまった。生活していく上ではこのクリーンで均一化された街、社会はとても便利だ。何処に行っても同じものが手軽に手に入るし、整理され、美化された環境の方が住み心地がいいに決まっている。だけれども、何か味気ない気がするのだ。昔が良かったとは言えないけれど、均一化された景色からは生の、人間の匂いがしない。それがとても不自然な気がする。寺山修司の本を読むといつもそう思う。続きを読む
投稿日:2021.01.19
より
図書館で。 これは読んでなかったのかな。一時期ずいぶん寺山さんの本を読んだのですが。 断定的なモノの言い方と表現方法の切れ味が鋭くてあっという間に魅了される感じの文章。この人がもてはやされたのは物凄…いよくわかる。極論を語りながらでも読んでいるうちにナルホド…と納得させられそうになる辺り丸め込まれてるなあと思います。本当にあったことでも虚構であっても読んでいる方に明確なビジョンというかその場面を思い起こさせるための手段に過ぎないのかな、と思ったり。 面白い、というのではなく引き込まれる文章です。続きを読む
投稿日:2016.06.20
masa0612
文章のリズムが良い。難解な言葉遣い、ややタブー視される内容、時代背景の差などを超えて、どんどん読ませる。故郷への想いが行間ににじむ。
投稿日:2015.07.21
nirvanira
切ない刹那。故郷がないと嘘ぶくやつの、生命をめぐる抒情詩。父の銃口向かう先にアナーキズムと努力を感じる。太宰よりも軽く、安吾よりも伝わる青春讃歌は思い出したいというより、思い出すべき。悲しみから得られ…るものも、何気に種類豊富だなぁ。続きを読む
投稿日:2011.05.10
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