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有吉佐和子 / 集英社文庫 (3件のレビュー)
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総合評価:
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くりくん
1962年の作品。古い感じなく読むことが出来ました。想定していた結末とは違ってなかなか面白かった。「色止め」をどの様に解決したのか?と最後の解説にあったが、まさにその通り。
投稿日:2023.06.10
mi-key
このレビューはネタバレを含みます
有吉佐和子の初期の作品。 37歳の郷原紀代は、未亡人の手すさびに更紗を染めていたが、舅のお膳立てにより作家としてデビューすることに。その美貌と、なまじ財力のある舅を後ろ盾にしたことで、採算度外視の金持ちの道楽だと指摘され、仕事としての更紗染と向き合う覚悟に目覚めていく。 おっとりとして、自立の必要性を感じながらも舅の庇護に甘え、自分への好意を隠さない実業家には興味を引かれず、初めて自分にはっきりと物を言う年下の男性に新鮮な想いを抱き惹かれていく‥。 育ちが良く、苦難を知らずに生きてきた典型のような紀代。 彼女が作家として確固たる方向性を見出すまでの成長記ともいうべき物語だ。 悪役がいないのがやや物足りなくもない。
投稿日:2023.02.12
yoshi2013
更紗に生きる古風な女性の更紗に込めた情熱と恋愛の物語。 文体はさすがに60年近く経過していて古さを感じるが読みにくさはなく、むしろその流麗な文体に惹かれる。物語にもミステリー要素もあり、興味を持って最後まで楽しんで読めた。主人公、紀代の更紗作品を買い求める謎の女性、のり子の存在は不思議に思いながらも終盤の展開には素直に驚く。それにしても偶然と片付けるには狭すぎる出会いで、物語のご都合と感じる。新聞記者、丸尾の靖子への転身の理由がいまいち語られてないが予想しない展開に驚いた。 結局恋は成就しなかったが、読了感は決して悪くない。
投稿日:2021.04.17
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