【感想】とある魔術の禁書目録(22)

鎌池和馬, 灰村キヨタカ / 電撃文庫
(27件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
6
11
5
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 読生

    読生

    右腕で力を使ってるからって、その右腕自体が力を持ってるかどうかは限らない。
    その右腕が力の根源かどうかはわからない。
    そんなこと、予想できなかったの?
    自分のことを俺様って言ってる場合ではないよ。
    型的な力に溺れたパターンになっちゃってる。
    そして、彼がそうだからこそ、決して自分の力を過信することなく、ただやりたいことに向かって突き進む上条君が寄り輝いて見えるのね。
    続きを読む

    投稿日:2018.05.21

  • Beluga0617

    Beluga0617

    このレビューはネタバレを含みます

    旧約の最終巻。

    ステイルはインデックスを留めるために戦い、
    美琴は核弾頭の爆発を防ぎながらも当麻の手を取れず、
    浜面は『アイテム』を改めて組織して学園都市を退け、
    一方通行は血みどろになりながらラストオーダーを救って「ベツレヘムの星」に体当たりをカマシ、
    そして上条さんはフィアンマを殴り倒して世界を救いつつ行方不明に。

    主人公が多すぎるし、他のキャラがどうなったっけという感じはある。
    まだまだ伏線が大量にあると行った感じもするし、最終巻としての終わり方には不満はある。

    ただ、とりあえず一区切りと行った感じ。
    新約の方はまたいつか読み進めるとします。
    (それまでに完結してくれてると良いなあ)

    レビューの続きを読む

    投稿日:2016.12.12

  • キじばと。。

    キじばと。。

    無印シリーズ最終巻。

    その右腕で世界を救おうとするフィアンマと、世界の善意を信頼する上条との、最後の戦いです。フィアンマは上条の右腕を奪い、勝負は決したかに思えましたが、その瞬間、上条のうちから未知の力があふれ出ます。しかし上条は、その力をみずからの意志で抑え、自分自身の右腕の形に結晶化して、再度フィアンマに立ち向かっていきます。

    一方アクセラレータは、学園都市が生み出した天使から、ラストオーダーを救うための切り札を与えられます。そして浜面は、みたび彼の前に立ちはだかる麦野沈利から滝壺を守りながら、もう一度『アイテム』としていっしょに行動できる日が戻ってくることを願います。

    上条はフィアンマに勝利を収めますが、その結果、ベツレヘムの星がその力を失い効果を始めます。上条はたった一つ残された脱出用のコンテナにフィアンマを乗せて、自身はインデックスを救うためそこにとどまることを決意します。

    最終章が2巻に別れたせいで、ストーリーに緊張感が少し欠けてしまっているような印象ですが、それでも長く続いた物語にはっきりとした結末が打たれたことに、それなりに満足感も覚えます。
    続きを読む

    投稿日:2014.07.24

  • ゆめめん

    ゆめめん

    このレビューはネタバレを含みます

    「間に合いますかね、とミサカはため息交じりに応援します。がんばれー。はぁ、でもいつになったらあの人に会えるのやら」
          ロシアの学園都市協力機関に所属していた『妹達』の一人  ミサカ一〇七七七号

    「む、麦野ッ……!」
          元『アイテム』の下っ端構成員  浜面仕上

    「ギリギリの活路が見えてきたかもしれねェ」
          学園都市最強の超能力者  一方通行

    「――!!」
          学園都市の無能力の学生  上条当麻
    「もっと右!! もうちょい!! もっと近くに寄って!!」
          学園都市・常盤台中学の超能力者  御坂美琴

    「俺様はこの世界を救う。そのためには、もはやお前は不要なんだよ。光栄に思え、肉塊。お前の人生の価値は、無事に刈り取れたぞ」
          ローマ正教の暗部『神の右席』最後の一人  右方のフィアンマ

    【あらすじ】

     ローマ正教の暗部『神の右席』最後の一人、右方のフィアンマ。彼の企てる『計画』が、ついに発動する。
     第三次世界大戦下のロシア上空に浮遊した巨大要塞『ベツレヘムの星』。
     十字教信者だけでなく、全世界の人間を「救う」と言われるそれは、しかし人類史上でも未曾有の大災害を引き起こすことを意味していた。フィアンマが『浄化』と呼ぶその謀略が蠢く中、三人の少年は自らの想いを胸に戦い続ける。
     浜面仕上は、滝壺理后の治療を終え、クレムリン・レポートを未然に防ごうと動いた直後、宿敵・麦野沈利と相まみえた。
     一方通行は、大天使ミーシャをかろうじて退け、ついに打ち止めを救う『とある解法』に行き当たる。しかしそれはまさに禁断の一手だった。
     そして上条当麻は、『ベツレヘムの星』計画を食い止めるため、インデックスを解き放つため、単身フィアンマへと挑む……!

    【キーワード】

     ベツレヘムの星
    ローマ正教の暗部『右方のフィアンマ』が企てる『計画』の一部として生み出された超巨大浮遊要塞。世界各地にあるローマ正教関連の宗教施設から、建築材をかき集め作られた。完成形は、高度一万メートルの上空に浮かび、半径四〇キロを超える。要塞内部には、最前部に『ベツレヘムの星』を操作するための『儀式場』があるほか、各所に倉庫代わりのコンテナや移動用モノレールなど、人間による運用・活動拠点と思われる設備も整っている。『ベツレヘムの星』の周りには特殊な術式によるフィールドが展開されており、高高度でも地上と変わらない空間が構築されている。本来は大人数の魔術師による運用が前提だが、自律稼動も可能である。ゆえに、この要塞には主であるフィアンマさえいれば成立する。

    【あとがき】

     本編は二二巻です。これでひとまず『神の右席』編は終了です。……一一巻ぐらいからヴェントについての言及が始まっていたので、かれこれ本編だけで一〇冊も続いていた訳ですね。
     今回はせっかくですので、三人の主人公について言及してみようと思います。

     上条当麻について。
     彼はどこまで行っても『相対的』なキャラクターです。周りに異能の力を持った魔術師や能力者がいなければ、『それを打ち消す』能力の存在すら認識されない。信念と信念がぶつかり合う時も、大抵の場合は自分から仕掛けるのではなく、相手の言い分に応じる形で表出される。もしも、真っ直ぐな信念を持った人間が何の特別な力もない握り拳で向かってきたら、上条は間違いなく敗北していたでしょう。……そもそも、そんな人間相手なら『戦う理由がない』のかもしれませんが。
     現状の、ある程度成長した浜面仕上が普通のケンカで上条に勝ったりすると、三人の主人公のパワーバランスが三つ巴になって面白くなるんじゃないかなぁと思うのですが、いかがでしょう?
     今回の巻で、もしかしたら上条の雰囲気に違和感を覚える読者さんもいるかもしれません。しかし、これは上条が成長したというよりは、敵が異常だったというのが大きかったと思います。『すごい力に対処できるからもっとすごい』という風に見えてしまい、相対的に上条の立ち位置も上昇させられてしまった訳ですね。
     本来の彼は、立ち位置の不明なキャラクターです。
     飼い猫が逃げたという話を聞けば全力で捜し出しますし、世界の危機が訪れれば全力で阻止します。いつも本気なはずなのに、事件の性質によって本気の方向性がガラリと変わる、奇妙な人物だと思います。
     また、この作品には『上条の対極』と称されるキャラクターが何人も登場します。これは上条当麻という人物のどこを切り取るか、という事で変化するのですが、つまりそれだけ上条には色々な側面が備わっている、という訳ですね。
     とある魔術の禁書目録の世界は、大きなストーリーラインの中に登場人物がいるのではなく、主人公に設定した登場人物の周りにストーリーが発生するものをイメージしています(SS2が一番顕著な例です)。それぞれの主人公には、その主人公が一番輝くストーリーが付随する訳ですが、この上条なら砲弾飛び交う戦争から中華鍋が踊る料理対決まで、何でもこなせそうな気がします。……様々な才能がある、という話ではなく、素人のままでも構わず突き進む、という姿勢が『お話の主人公』として、書きやすいのでしょうね。なまじ『何かの専門家』だと、それ以外の分野に挑戦するのに何らかの深い事情を用意しなくてはなりませんし。

     一方通行について。
     本編ではダークヒーローのような描かれ方をしていた一方通行ですが、別の切り口から見ると、聖者としての側面も出てきます。いわゆる『大きな罪』を犯した者が、その罪を贖うために苦難の道を進むタイプの人物像ですね。
     苦難を乗り越えた証として、翼の色を大きく変える……という演出は、ずっと前からやりたかった事でした。
     一方通行が心の底から欲しているのは恋人ではなく家族です。しかし彼は家族というものを知らないため、打ち止めに対しては親のように接する一方(しかも父性なのか母性なのかも定まっていないまま)、芳川や黄泉川には子供のように扱ってもらうと身を預けてしまう(原作一五巻で、黄泉川に拳銃を取り上げられる場面などが顕著ですね)、どこか矛盾した場所に立っていました。
     悪党というフレーズは、彼の過去を象徴すると同時に、都合の良い逃げ道を提供するものでもありました。今回の二二巻で善と悪のコンプレックスを自ら破壊した一方通行は、今後何の言い訳をする事もなく、『家族』と向き合わなくてはならないでしょう。

     浜面仕上について。
     今回の戦争では上条当麻も一方通行もイレギュラーな側に徹していたため、少しでも『戦争』の匂いを感じさせる役割を押し付けています。
     彼の抱えていたコンプレックスは言うまでもなく学校の成績である、『無能力者』の烙印です。しかし、時間割や身体測定の結果は、学園都市上層部が与えた『大人の都合で子供の未来を導くためのガイドライン』に過ぎなかったことを自覚する事で、彼は自分を戒めていた心の鎖を自らの手で引き千切り、同じように『超能力者のエリートという鎖』に縛られていた仲間を助けることに成功します。
     魔術サイドにも科学サイドにも特化していた訳ではない浜面サイドですが、話の後半では結構核心に迫るものと遭遇しています。『超能力を利用して鍛え上げられた特殊素材』などですね。未元物質はかなり特殊な例になり検証不能になってしまっていますが、一方通行や超電磁砲なども、単純な生物資源の他に、工業などの分野の観点から見ても『おいしい』と思うのですが、いかがでしょう。SS2に出てきた第七位は相当強いはずなのに何で七番目なの? という疑問も、この考え方を当てはめれば理解していただけると思います。……一見、物理的な干渉ができないため付加価値の低そうな第五位なども、スポーツや医療では莫大な利益を生み出しそうですしね。
     ……あと、余談ですが、男女の関係やその価値観については、浜面が一番進歩していると思います。この話の中で、『だって、お前は○○を選んだじゃないか』という超シビアな台詞に、きちんとした答えを返せた主人公は彼だけでしょう。どこかのツンツン頭の少年にもぶつけてみたかったものです。

     次は『救った後』の世界です!!      鎌池和馬

    レビューの続きを読む

    投稿日:2014.01.09

  • きゃみ

    きゃみ

    これまで上条さんが国内外で結んできた人間関係が連鎖を起こし、互いに影響を与えながらひとつに繋がってそれぞれの敵に立ち向かっていく展開はとても熱い。が、如何せん地の文も会話もポエムすぎて読んでいてうーん…?
    魔術世界と科学世界の戦争が舞台だったが、大ボスが魔術サイドであったり、場所が学園都市ではないことも相まって、科学サイドの登場人物たちが全然出てこれなかった。せっかく登場人物全員が主人公!みたいな流れを作ったのにもったいない。
    続きを読む

    投稿日:2013.08.18

  • ちゃげ

    ちゃげ

    やっと区切り。なかなか敵役も殺さない作者だから、主人公が死んでる筈ないし(笑)ともあれ地球崩壊規模の事態続出で、まさに何でもあり。これからの展開に影響ある伏線も続々・・もしかして、まだ連載してるのかな?次は新約かぁ・・結局はアレイスターが敗れるまで続くんだろうなぁ、最後まで付き合えるだろうか^^;続きを読む

    投稿日:2013.05.21

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。