【感想】続・岳物語

椎名誠 / 集英社文庫
(44件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
10
18
8
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ブクログレビュー

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  • mayugeco

    mayugeco

    岳物語の続編。小学校高学年になり自立の季節を迎えている。なんと逞しく育っていることか。親子だけど男同士の友情物語のようでもあり。親次第で子どもにこんなにいろんな経験させてあげられる。子を信じて手を放す勇気。親以外の信頼できる大人がどれだけいるかってのもとても大事だなと思う。友達のような先輩たちが。逞しく育て子どもたち。続きを読む

    投稿日:2024.01.06

  • itsuji

    itsuji

    昔、国語の問題集の本文で、岳物語や岳物語2が使われていたのを記憶している。
    岳は、自分というものをちゃんと持っていて、自分で考えて、やってみて、どんどん進んでいける強くて楽しい子だ。
    岳を取り巻く人たちもみんなユニークで、頭でっかちよりも自分で体験してつかみとっていく実力を大切にして生きている、という印象をもった。
    人の魅力とは、その体験の厚みで輝きが磨かれていく。
    そんな気がした。

    親と子はすれ違って、距離が出来ていくけれど、そういうぶつかる経験があるから、他者の立場に思いをはせることのできる人間となるのだろう、と思う。
    いつまでも時間や感情を共有することは難しい。
    しかし、無邪気に笑いあえた時間というのは決して無駄ではなく、その人の人生を支える太い柱になるのだろう、と思う。

    しかし、岳や椎名さんにとって、この現代はどういう風に見えるのだろう。
    野田さんが生きていたら、なんというのだろう。
    あまりにも幼稚な管理社会に成り下がり、すぐに「危ない」と様々なものを禁止し、縛りあい、安易に「ルール」を求め押し付けようとする。
    岳のような生き方や育ち方と真逆の現代。
    現代の方が進んでいる、とは私には思えず、本当の意味で人間の知性や能力を発揮できるのは、多少の危険も受け入れて体当たりしていく岳のような生き方・育ち方のように感じる。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.11

  • 5inch

    5inch

    こうしてみると、岳は羨ましい環境で育ってるよな。野田氏の解説も良かった。しかし漁師でもなく格闘家でもなく、写真家とはねw

    投稿日:2023.06.15

  • じゅう

    じゅう

    「椎名誠」の私小説『続・岳物語』を読みました。

    『岳物語』に続き「椎名誠」作品です。

    -----story-------------
    「シーナ家」の長男「岳」少年。
    オトコの自立の季節を迎えている
    父子の濃密でやさしい時代は終わろうとしていた。
    ある日、エキサイティングなプロレスごっこで、ついに「岳」は父の体を持ち上げたのだ。
    ローバイしつつも、息子の成長にひとりうなずく「シーナおとう」。
    カゲキな親子に新しく始まった、キビシクも温かい男の友情物語。
    -----------------------

    「シーナ家」の長男「岳」少年の成長を描いた第二弾… 小学校高学年から中学校入学までの成長が、以下の11篇のエピソードで描かれています。

     ■あかるい春です
     ■少年の五月
     ■盗聴作戦
     ■ガク物語
     ■ヨコチンの謎
     ■チャンピオン・ベルト
     ■冬の椿
     ■オバケ波
     ■骨と節分
     ■闇の匂い
     ■出発
     ■あとがき
     ■解説 野田知佑


    『岳物語』を読んで、「シーナさん」と「岳」少年の距離感がイイよなぁ… と感じたのですが、、、

    「岳」少年の成長とともに、その距離感が急激に変わってきましたね。


    カヌーや釣りの腕前では親の抜く実力を発揮するところは『岳物語』でも予感されましたが、、、

    運動会を見学に行ったことを非難されたり、ホンキの父子プロレスで持ち上げられたり、「野田知佑」の住む亀山湖畔キャンプには付いてくるなと言われたり… と、一気に大人びた感じです。


    小学校高学年から中学校にかけて成長著しい息子と、その父親… 適度な距離感を保つのは難しいかもしれませんね。


    『冬の椿』に描かれていたエピソードは、どこかで読んだ記憶があるんですよねねぇ… 別なエッセイ読んだのかな。
    続きを読む

    投稿日:2022.07.21

  • heresince

    heresince

    今日偶然野崎知佑さんが亡くなったというニュースをネットで見た。ちょうどこの本を読んでいたので不思議な感覚だった。岳がその後どうなったのかについて興味を持って少し調べてみた。岳は自分のことを小説にした父親に長く怒っていたそうだ。何をやっても椎名誠の息子であることが知られていてしばらくアメリカで暮らしたのだという。続編では岳の成長とともに次第に父から離れていく様子が書かれていて,親ならば必ず味わう寂しさであると私も知っている。ただ岳が父から離れたのはそれまで愛情深く育てられてきたという証だと思う。私は子供たちに勉強するように仕向けてしまったが,この本を読むとこんなのびのびとした、自由な育て方も素敵だなと思った。続きを読む

    投稿日:2022.03.31

  • カツ丼食べたいマン

    カツ丼食べたいマン

    思春期は自立の季節。岳少年の父母に接する態度はなんだか経験あるなーとしみじみ。うちの親も当時どんな気持ちだったのかななんてちょっと考えてみたけど、やめた。

    投稿日:2022.03.14

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