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倉橋由美子 / 講談社文芸文庫 (3件のレビュー)
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深川夏眠
著者の5つのエッセイ集からピックアップされた選集本。 日常生活と文学の関わりや、偏愛する作家について綴られている。 毒にも薬にもならぬという貶し言葉があるが、 著者はそういう文学を嫌悪し、軽蔑していた…のかもしれない。 毒にも薬にもならない小説というのは、キャラクターが、延いては作者自身が、 ぬるま湯に浸かって思考停止に陥っているものを指す気がする。 ……だとしたら、憎むべき敵の、なんと数多いことか。続きを読む
投稿日:2012.08.15
ちまや
吉田健一への追悼文が載っていて、これを読むと、著者が吉田の文体模倣を意識的にやっていたことがわかる。自ら模倣を認めてしまうのがこの著者の得意技で、食えないところ。模倣で収まらないところを承知しているか…ら、堂々と開き直れるのであって、その意味で本質的な皮肉屋、嘘つきである。続きを読む
投稿日:2011.03.01
vik
Ⅰ 受賞のことば 学生よ、驕るなかれ 袋に封入された青春 田舎暮し 性と文学 性は悪への鍵 死後の世界 土佐人について わたしの小説作法 妄想のおとし穴 毒薬としての文学 育児…日記 文学的人間を排す 神々の深謀遠慮 アイオワの四季 私の小説 休業中 アメリカ流個人主義 わが町 誕生日 残酷な童話 パリの憂鬱 夜 その過去と現在 Ⅱ 「言葉のない世界」へおりていく---『田村隆一詩集』--- 坂口安吾論 美少年と珊瑚 澁澤龍彦の世界 評伝的解説---島尾敏雄 英雄の死 「反埴谷雄高」論 心に残る言葉 吉田健一氏の文章 『史記』と『論語』 大脳の音楽 西脇詩集 先生・評論家・小説家・中村光夫先生 ■講談社文芸文庫 1999.7.10 解説/「「反文学」という常識の毒」清水良典 年譜/保昌正夫 著書目録/保昌正夫 *「土佐人について」収録 「ふるさとの旅路12」 ほるぷ出版 1976.9 「日本随筆紀行21 のどかなり段々畑の石地蔵 四国」 黒島伝治ほか 作品社 1989.2 p188-197 「心にふるさとがある16(新編・日本随筆紀行-大きな活字で読みやすい本-)土地っ子かたぎ」 石川啄木ほか著 作品社 1998.4 *「毒薬としての文学」収録 「われらの文学21 高橋和巳・倉橋由美子・柴田翔集」 講談社 1966.13 *「アイオワの四季」収録 「新編世界の旅・北アメリカⅠ」1970.11 *「残酷な童話」収録 「グリム童話とメルヘン街道」 高橋健二監修 くもん出版 1985.4.25 *「坂口安吾論」収録 「底本坂口安吾全集2」 冬樹社 1968.4 *「美少年と珊瑚」 「澁澤龍彦集成 第Ⅳ巻」月報 1970.1 *「澁澤龍彦の世界」収録 「犬狼都市」所収「解説」 福武文庫 1986.7 *「評伝的解説---島尾敏雄」収録 「現代日本の文学42」所収「解説」 学習研究社 1971.1 *「英雄の死」収録 「近代作家追悼文集成42 三島由紀夫」 ゆまに書房 1999.2 p131-136 *「「反埴谷雄高」論」収録 「埴谷雄高作品集・第6集」 1972.2.20 *「『史記』と『論語』」収録 「貝塚茂樹著作集 第三巻」月報 1977.7続きを読む
投稿日:2009.12.07
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